Chuck Mikolajczak

米国株式市場=S&Pとナスダック続伸、FRBが予想通り追加利下げ

米国株式市場はS&P総合500種とナスダック総合が続伸して取引を終えた。2021年1月撮影(2024年 ロイター/Mike Segar)

[ニューヨーク 7日 ロイター] – 米国株式市場はS&P総合500種(.SPX)とナスダック総合(.IXIC)が続伸して取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)が追加利下げを決めたことを受け、大統領選後の前日の大幅高に続いて上昇した。

FRBは7日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%ポイント引き下げ、4.50─4.75%とした。市場の予想通りの結果だった。

FRBはインフレ率が目標とする2%に向けて継続的に低下していることを考慮。声明では「労働市場の状況は全般的に緩和している」と指摘した。もっと見る 

前日は大統領選でのトランプ前大統領の勝利を受け、減税や規制緩和への期待で主要3指数がそろって大幅高を演じた。

S&P500とナスダック総合は連日で最高値を更新した。ダウ工業株30種(.DJI)はほぼ横ばいで引けた。

アネックス・ウェルス・マネジメントのチーフエコノミスト、ブライアン・ジェイコブセン氏は「今週はイベントが目白押しだったが、FRBの決定で劇的な要素が加わったわけではない。0.25%ポイントの利下げでフェデラルファンド(FF)金利は以前ほど制約的ではなくなったが、制約的であることに変わりはない」と述べた。

S&P総合500種の主要11セクターでは通信サービス(.SPLRCL)が1.92%高と最大の上昇率となった。メディア大手ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD.O)が、第3・四半期の予想外の黒字を受けて11.81%急騰したことが寄与した。

金融(.SPSY)は1.62%安で最大の下落率を記録。前日は大幅高となっていた。

市場ではFRBの利下げサイクルが予想より早期に終了するとの見方が浮上。経済指標が引き続き底堅いほか、トランプ次期政権の関税政策や拡張的財政政策がインフレ加速につながる可能性がある。 もっと見る 

パウエルFRB議長は、12月のFOMCに向けて何も決定された事項はなく、不透明感がある中、金融政策の適切なペースや方向性の評価を調整する用意があると述べた。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.94対1の比率で上回った。ナスダックでも1.18対1で値上がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は167億8000万株。直近20営業日の平均は124億6000万株。

終値前日比始値高値安値コード
ダウ工業株30種43729.34-0.59043718.9243823.143641.92(.DJI)
前営業日終値43729.93
ナスダック総合19260.06276.61.4619084.4319301.719084.43(.IXIC)
前営業日終値18983.47
S&P総合500種5973.144.060.745947.215983.845947.21(.SPX)
前営業日終値5929.04
ダウ輸送株20種17210.46-251.89-1.44(.DJT)
ダウ公共株15種1011.9-1.74-0.17(.DJU)
フィラデルフィア半導体5333.78118.212.27(.SOX)
VIX指数15.19-1.08-6.64(.VIX)
S&P一般消費財1720.3923.331.37(.SPLRCD)
S&P素材599.013.010.5(.SPLRCM)
S&P工業1188.2-7.2-0.6(.SPLRCI)
S&P主要消費財858.993.170.37(.SPLRCS)
S&P金融810.89-13.33-1.62(.SPSY)
S&P不動産270.613.181.19(.SPLRCR)
S&Pエネルギー714.7-2.59-0.36(.SPNY)
S&Pヘルスケア1736.4511.080.64(.SPXHC)
S&P通信サービス334.166.31.92(.SPLRCL)
S&P情報技術4640.7983.561.83(.SPLRCT)
S&P公益事業394.420.60.15(.SPLRCU)
NYSE出来高6.30億株(.AD.N)
シカゴ日経先物12月限ドル建て39730+ 490大阪比
シカゴ日経先物12月限円建て39690+ 450大阪比

LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります ※米国株式市場