石破総理のA P E Cを舞台にした首脳外交が終了した。今頃は日本に向かう飛行機の中だろう。無事終了した安堵感で熟睡しているか、不甲斐ない結果に眠れぬ夜を過ごしているのか。個人的には石破総理のあまりの“生彩のなさ”にがっかりしている。想像するに小数与党を率いる総理・総裁として、夜も眠れない心境なのだろう。だがそれは最初からわかっていること。嫌なら総選挙大敗の責任をとって辞任すればよかっただけのこと。あえて渦中の栗を拾う挙に出た本音は政権維持だろう。だとすれば首脳外交という大舞台だ。日本国民を代表して堂々と振る舞うべきだった。だがテレビで映し出された一挙手一投足は、あまりにも生彩を欠いていた。というより、一国を代表する総理・総裁として「あるまじき」振る舞いだった。ここまで印象が悪くなった総理・総裁、この先どうなるのだろう。心配するだけ損か、そんな気にもなる。

気になった数々の出来事。まずはA P E C首脳が集まって行う記念撮影に参加しなかったことだ。事故渋滞に巻き込まれたと林官房長官は説明する。歴史に残る首脳たちの集合写真に1人だけ写っていない。つくづく運のない人だ。次はA P E C首脳会議。広々とした会場で1人ポツネンと座ってスマホをいじる総理。そこにカナダのトルドー首相やマレーシアのアンワル首相がよってきて握手を求める。気がついた石破総理、顔を上げ座ったまま握手を交わしたのである。テレビで映し出されるこの光景を見ながら思わず叫んでしまった。「立てよ」。なんと常識のない人だ。ふんぞりかえったまま握手をしている。「だめだこりゃ」。実現しなかったがトランプ氏と握手する際には、両手を差し出し身を縮めて握手するのだろう。そんな映像を想像してしまう。服装に関する批判もネット上で盛り上がっている。ネクタイは曲り、姿勢は悪い。歩く姿はまるで病人のようだ。

卑しくも一国の総理である。軽々に批判すべきではないだろう。だが日本の政局は石破総理の誕生に合わせるように混乱し、混迷の度を深めている。103万円の壁はどうやら突破できそうだ。だが見直しが始まるというだけだ。問題はこれから先、中身だ。税金だけではない。年金も教育も人手不足も問題だ。課題は山ほどある。何一つ解決していない。そんなかで石破総理の対応に批判が集まっている。中身ではない。表向きの振る舞いだ。個人的にはそれ以上に気になっていることがある。総理の表情があまりにも生彩を欠いていることだ。副総裁である菅義偉氏の表情にも生彩がない。大事な時に自民党の正副総裁の表情が死んだように黒ずんで見えるのだ。ついでに言えば総選挙で大勝した立憲民主党の野田代表の表情も暗い。何か悪いことを企んでいる人のようだ。政治家の表情が暗くなるのは、悪いことが起こる予兆の気がする。生彩なき政治家たち、杞憂であればいいのだが・・・。