スウェーデン首相、海底ケーブル切断で中国に正式な捜査協力要請

 スウェーデンのクリステション首相は11月28日、バルト海の2カ所で海底通信ケーブルが相次いで切断された問題で、中国政府に正式な捜査協力要請を行ったと明らかにした。27日、同国南部フレンで撮影。Henrik Montgomery/TT News Agency/via REUTERS(2024年 ロイター)

[ストックホルム 28日 ロイター] – スウェーデンのクリステション首相は28日、バルト海の2カ所で海底通信ケーブルが相次いで切断された問題で、中国政府に正式な捜査協力要請を行ったと明らかにした。

17─18日にフィンランドとドイツを結ぶケーブル、リトアニアとスウェーデンを結ぶケーブルで損傷が見つかり、ドイツのピストリウス国防相は破壊工作だとの見方を示した。

当局の捜査対象になっているのが中国の貨物船で、15日にロシアの港を出た後、ケーブルが切断された時間に現場付近を航行していたことが分かっている。

クリステション氏は26日、デンマークの排他的経済水域に停泊中のこの中国船に対して捜査協力のためスウェーデンに引き返すよう要求していた。

同氏は、中国への正式な協力要請は捜査機関からの検証報告に基づくものだと説明した上で「何が起きたかを究明するため貨物船を徹底的に調べるというわれわれの決意の表れだ」と述べた。

西側各国の捜査機関は、中国船が2本のケーブル切断の原因だと確信しているが、それが事故なのか意図的な行動なのかでは見解が割れている。