旧ソ連構成国のジョージア(グルジア)で、親ロシア的な傾向と強権化を進める政権・与党に対する抗議運動が続き、政情が不安定化している。10月下旬の議会選挙での不正が疑われているのに加え、コバヒゼ政権が欧州連合(EU)加盟手続きの凍結を宣言したことで不満が高まった。12月14日には大統領選が予定され、混乱が拡大する懸念もある。
首都トビリシでは12月初めごろから、市内中心部で大規模な抗議運動が続く。ロイター通信などによると、警察は制圧のために催涙ガスなどを用い、逮捕者や負傷者も出ている。警察は4日には野党事務所などを一斉捜索し、野党指導者らの逮捕にまで踏み切った。
今回の抗議の引き金は、与党「ジョージアの夢」出身のコバヒゼ首相が11月28日、EU加盟を目指す動きを2028年末まで凍結すると発表したことだ…