By Elizabeth PineauDominique Vidalon

仏大統領、48時間以内の次期首相指名を目指す

[パリ 10日 ロイター] – フランスのマクロン大統領は、48時間以内に次期首相の指名を目指している。2025年予算案が頓挫したのを受け、11日には24年予算を繰り越すための緊急法案を閣議決定する予定になっているからだ。

10日にはマクロン氏と社会党などの党首が会談したが、社会党のフォール党首は記者団に「興味深い会談だったが、結論は出なかった」と説明した。その上で「ボールは大統領陣営にある」と語った。

バルニエ内閣は議会下院(国民議会)の内閣不信任案決議で先週退陣に追い込まれ、この半年間で2度目の政治危機に見舞われたのを受けて社会党がキングメーカーとなる可能性が出ている。

社会党が次期内閣に不信任案を出さないことをマクロン氏は期待しているが、社会党は引き換えに左派の首相を指名することを望んでいる。社会党は、マクロン氏が目指す年金制度改革の希薄化をもくろむ可能性もある。

大統領補佐官によると、マクロン氏は会談で自身の2期目の任期が終わる2027年より前に議会を解散することは避けたいとの意向を表明。また、マクロン氏は極左勢力や極右の国民連合(RN)からの支持に頼りたくないとして、「不可侵」に応じるように求めた。

緑の党のトンデリエ党首は会談後、マクロン氏は「妥協も譲歩もしなかった」とした上で「大統領陣営は一歩も譲らなかった」と話した。

RNと極左政党「不服従のフランス」は会議に招待されなかった。社会党は、マクロン氏がRNを無視したことで話し合いの場が開かれたと評価した。