By David Ljunggren

カナダのトルドー内閣、退陣可能性高まる 野党が不信任案提出へ

[オタワ 20日 ロイター] – カナダ第3野党、新民主党のシン党首は20日、1月27日に始まる議会で内閣不信任案を提出すると明らかにした。他の野党も支持するとみられ、9年余り続くトルドー首相が退陣に追い込まれる可能性が高まった。

ここ1年半の世論調査によると、物価高や住宅危機などを背景に、少数与党の自由党の支持率が低迷。次の総選挙で最大野党の保守党に大敗するみられている。自由党と同じく中道左派の支持層を持つ新民主党は、トルドー氏が大企業に肩入れし過ぎていると不満を示している。

シン党首は「誰が自由党を率いようとも、この政権は時間切れだ。われわれは下院で不信任案を提出する」と語った。

第2野党ブロック・ケベコワの党首も不信任案を支持する考えを表明。保守党はサイモン総督に対し、年末までに議会を召集し不信任決議を行うよう要請すると述べた。

トルドー内閣を巡っては、フリーランド副首相兼財務相が16日に辞任。トランプ次期米大統領が掲げる関税への対処法などを巡りトルドー氏と意見が対立したためで、支持率低迷に苦しむ政権にとって打撃になった。 もっと見る