Matthew Boesler

  • パウエル議長やウォラー理事、「市場ベース」インフレの言及増える
  • ギャンブルやポートフォリオ管理など、PCEは一部を推計値で代入
A customer pulls a shopping cart outside a Home Depot store in Palo Alto, California, US
A customer pulls a shopping cart outside a Home Depot store in Palo Alto, California, US Photographer: David Paul Morris/Bloomberg

パウエル議長をはじめとする連邦準備制度理事会(FRB)当局者らは、経済見通しに自信がある根拠を説明する際、聞き慣れない物価指標に言及することが増えた。「市場ベース」のインフレだ。

  この指標ではデータ収集のプロセスで直接的に価格を測定できず、代わりに推定値を採用せざるを得ないさまざまなサービスが除外されている。その結果、ここ数か月のインフレ様相は違ってくる。FRBが重視するインフレ指標、個人消費支出(PCE)コア価格指数は11月に前年同月比で2.8%上昇した。一方で市場ベースの指標は5月からずっと、前年同月比2.4%の上昇率付近でほぼ変わらない。

関連記事:米PCEコア価格指数、5月以来の低い上昇率-広範に伸び減速 (3)

‘Market-Based’ Gauge Shows Tamer US Inflation

Fed officials point to alternative measure as reason to remain confident

https://www.bloomberg.com/toaster/v2/charts/jrvevfwpqkw9ry2re9lqvym1vvja8wzf.html?brand=cojp&webTheme=default&web=true&hideTitles=true

Source: Bureau of Economic Analysis

  12月17-18両日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)は、主要政策金利を0.25ポイント引き下げることを決定。一方で2025年に見込む利下げ回数は従来予想から減少し、引き下げペースを巡り当局者らが慎重姿勢を強めていることが示唆された。

関連記事:FOMC、金利引き下げ-追加利下げにはインフレ進展必要と議長 (4)