Soo-Hyang Choi、Sohee Kim

  • 新たな令状発布で尹氏の身柄を最長20日間拘束することが可能に
  • 数千人の大統領支持者が抗議集会開き、一部が裁判所の敷地に侵入

韓国の裁判所は、尹錫悦大統領を正式に逮捕するための新たな令状を発布した。同氏は先月の「非常戒厳」の宣布を巡り15日に拘束されており、新たな令状発布により拘束期間延長が可能となった。

  ソウル西部地裁は19日、尹氏による証拠隠滅のリスクを理由に令状を認めたと、高位公職者犯罪捜査庁(公捜庁)が明らかにした。

  新たな令状発布を受け、公捜庁は尹氏の身柄を最長20日間拘束することが可能となり、この間に同氏を内乱罪で起訴する見通し。期限までに正式に起訴された場合、最長6カ月間拘束されて裁判を受けることになる。

  尹氏の弁護団はブルームバーグ・ニュースのコメント要請にすぐに応じていない。同氏は法律に基づき、裁判所に判断の見直しや保釈を請求することができる。

  尹氏は18日、逮捕状を巡る裁判所の審査で自らの立場を主張したと、同氏の弁護団の尹甲根弁護士が明らかにした。同氏が拘置所から出たのは15日の逮捕後初めて。

  同日には数千人の尹氏の支持者がソウル西部地裁の外に集まり、同氏が乗った車両に近づこうとした。支持者らは韓国と米国の国旗を振り、逮捕は違法だと叫んだ。

S.Korea Probe Team Seeks New Warrant to Extend Yoon's Arrest
ソウル西部地裁の外で抗議する尹大統領の支持者(1月18日)Photographer: Woohae Cho/Bloomberg

  今回の令状発布後、数十人の抗議者が裁判所の敷地内に侵入し、裁判所のガラス戸を壊したため逮捕されたと、聯合ニュースが警察を引用して報じた。尹氏は裁判所の審査の前後に報道陣に姿を見せていない。

  憲法裁判所は現在、国会で可決された尹氏の弾劾訴追案を審理中。弾劾訴追を認める判断が下された場合、60日以内に大統領選挙が実施される。

原題:South Korea Issues Warrant to Formally Arrest Impeached Leader (抜粋)