Oma Seddiq、Mackenzie Hawkins
- 国立標準技術研究所で試用期間中の職員約500人を削減準備-関係者
- 前政権で半導体投資やAI分野を監督した部署の大部分が対象か
米商務省傘下の国立標準技術研究所(NIST)は、トランプ大統領による連邦政府の大幅人員削減の一環として、最大で約500人の試用期間中の職員を解雇する準備を進めている。
事情に詳しい関係者によると、NISTの試用職員の一部は19日に口頭で解雇通告を受けた。解雇の規模に関する最終決定はまだ下されていないと一部関係者は述べた。
NISTは半導体製造への資金援助や、人工知能(AI)の利用・開発に関する基準設定など、バイデン前政権下での主要イニシアチブの実施を支援する役割を担っていた。
トランプ政権で商務長官に起用されたハワード・ラトニック氏は先月の指名承認公聴会で、バイデン前政権の半導体プログラムとAIイニシアチブを同省で見直す方針を示していた。解雇対象者は、バイデン前政権時代の半導体投資を監督する部署の大部分を占める可能性がある。
また、高度なAIシステムの試験と評価、および基準設定を担う米AI安全研究所(AISI)のスタッフも削減対象となり得る。バイデン前政権はAIに関する包括的な大統領令に基づき2023年に同研究所を設置したが、トランプ氏は就任初日に同大統領令を破棄した。
トランプ政権は、連邦政府機関全体で試用職員をレイオフすることで、連邦政府の規模を縮小する取り組みを強化している。試用職員は通常、採用から1-2年以内のスタッフを指す。
こうした大量レイオフを受け、政府機関における人材流出や研究の空洞化への懸念が広がっている。行政権限の乱用に当たるとしてトランプ政権に対する訴訟が相次いで起こされている。
NISTはコメント要請にすぐには応じなかった。
原題:Trump Team Plans Mass Firings at Key Agency for AI and Chips (1)(抜粋)