Max A. Cherney, Arsheeya Bajwa, Stephen Nellis
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[26日 ロイター] – 米半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tabは26日、第1・四半期(2─4月)の売上高が430億ドル(プラスマイナス2%)になるという見通しを示し、LSEGのまとめたアナリスト予想の417億8000万ドルを上回った。
企業が生成人工知能(AI)インフラ拡充に向け多額の投資を行う中、同社のAI向け半導体に対する旺盛な需要が続くと予想し、主力の新型AI半導体「ブラックウェル」の受注状況は「素晴らしい」と述べた。
同社の見通しは、中国新興企業ディープシークが1月に低コストAIモデルを発表したことを受けて浮上した、エヌビディア製品への支出減速懸念を和らげる一助になりそうだ。
ただ、ブラックウェルの生産拡大に向けた取り組みを背景に、第1・四半期の粗利益率は71%に低下すると見込み、市場予想の72.2%を下回った。
株価は引け後の時間外取引で不安定な展開となる中、1%上昇した。通常取引は3.7%高で引けた。
ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は「ブラックウェルの需要は素晴らしい」とし、「ブラックウェルAIスーパーコンピューターの大規模生産強化に成功し、最初の四半期に何十億ドルもの売上高を達成した」と述べた。
コレット・クレス最高財務責任者(CFO)は、第4・四半期(2024年11月─25年1月)のブラックウェル関連製品の売り上げが110億ドルだったとし、データセンター売上高全体のおよそ半分を占めたと述べた。
また、ブラックウェルの生産拡大に伴いコストは低下し、利益率は改善するとし、利益率は今年度中に70%台半ばのレンジに戻るとの見方を示した。

サードブリッジのアナリスト、ルーカス・ケー氏は「ディープシークの台頭にもかかわらず、ハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)に対するエヌビディアの勢いは続いているようだ」と述べた。
ガベリ・ファンズのポートフォリオマネジャー、ジョン・ベルトン氏はエヌビディアの業績見通しについて「AIの需要と投資サイクルにとってポジティブに受け止められるはずだ」と語った。
併せて発表した第4・四半期の調整後1株利益は0.89ドル、売上高は78%増の393億ドルとなり、ともに市場予想の0.84ドル、380億4000万ドルを上回った。
データセンター部門の売上高は93%増の356億ドルで、市場予想の335億9000万ドルを上回った。同部門は前四半期に112%の成長を記録していた。