Jeff Mason, Doina Chiacu, Andrea Shalal

[ワシントン/オタワ 27日 ロイター] – トランプ米大統領は27日、メキシコとカナダに対する25%の関税措置を予定通り3月4日に発動させると表明した。合成麻薬「フェンタニル」を含む違法薬物の流入が続いていると指摘した。
さらに、今月4日に発動した中国に対する10%の追加関税にさらに10%を上乗せする措置も3月4日に実施すると表明。大統領執務室で記者団に対し、中国からの輸入品に対する新たな関税は計20%になると確認した。
トランプ大統領は自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、フェンタニルの流入が多くの米国人に「苦難」を与えていると非難。麻薬の流入が「止まる、もしくは大幅に制限されるまで、関税は3月4日に予定通り発動される」と述べた。
メキシコとカナダからのフェンタニルの流入規制に十分な進展がみられたかとの質問に対し、トランプ大統領は「全くそうは思えない」と回答。ホワイトハウス当局者もロイターに対し「中国、メキシコ、カナダと協議が続いている。移民問題はうまく対処できているが、フェンタニル問題については依然として懸念がある」と語った。
トランプ大統領は26日、対メキシコ・カナダ関税を4月2日に発動すると表明し、発動再延期への期待が高まった。しかし、政権当局者によると、これは「相互関税」の期限のもよう。
また、ホワイトハウスの国家経済会議(NEC)のハセット委員長は27日、メキシコとカナダを含む全ての国に対する関税措置について、4月1日に発表される調査結果を受けて決定すると明らかにした。 もっと見る
一方、カナダのトルドー首相は27日、米国が3月4日にカナダからの輸入品に関税を課した場合、カナダは「即時かつ極めて強力な対応を取る」と述べた。カナダは米国との貿易戦争を望んでいないとも語った。