▽「日本はコメに700%の関税」…米大統領報道官が批判、「相互関税」発動の可能性を示唆

ホワイトハウスで記者会見するレビット米大統領報道官(5日)=AP

 【ワシントン=田中宏幸】米ホワイトハウスのキャロライン・レビット大統領報道官は11日の記者会見で、日本を名指しし、「コメに700%の関税を課している。米国は相互主義を信じている」と発言した。トランプ政権は4月2日に高関税の貿易相手国・地域からの輸入品に同水準の関税を課す「相互関税」の発動を予定しており、日本も対象となる可能性を示唆した。ホワイトハウスで記者会見するレビット米大統領報道官(5日)=AP

 コメの輸入に関して日本は、世界貿易機関(WTO)のルールに基づいて「ミニマムアクセス」という無関税の輸入枠を設定している。現在の輸入枠は年77万トンで、枠外分には1キロ・グラムあたり341円の関税を課している。ただ、実際に米国から日本が輸入する主食用米の価格に対する関税率は700%を下回るとみられ、レビット氏の主張は正確性を欠くとの見方がある。

 レビット氏は会見で、「カナダは米国産チーズとバターに約300%、インドは米国産アルコールに150%の関税を課している」とも発言。日本以外の国についても批判を展開した。