▽加藤金融相、株主総会前の有報開示を要請 全上場企業に

山口貴也

加藤金融相、株主総会前の有報開示を要請 全上場企業に

[東京 28日 ロイター] – 加藤勝信財務相兼金融相は28日、全上場企業に対し、株主総会前の有価証券報告書提出を検討するよう要請する考えを表明した。同日午前の閣議後会見で語った。

有価証券報告書を巡り、加藤金融相は「役員報酬などの投資家の意思決定に有用な情報が豊富に含まれている」と言及。実務上の課題もあると承知していると断った上で、「有価証券報告書の提出を少なくとも総会前日ないし数日前にすることを検討いただくよう、全上場会社に要請したい」と述べた。

金融庁として「今後の有価証券報告書の提出状況を把握し、企業負担の軽減をはかりつつ、投資家への適切な情報提供促進に向けた追加の対応も検討していきたい」との考えも示した。

トランプ米大統領が表明した自動車関税に関しては「米国政府が自動車などに対する関税措置を日本も対象に含める形で発表したことは極めて遺憾」と語った。

その上で、加藤財務相は「関係省庁とも連携しながら、米国の関税措置が日本経済に与える影響を十分に精査しつつ、しっかり取り組んでいきたい」とした。