▽ロシア側 直接協議で“永遠に戦争続ける用意ある” 米紙報道

トルコで16日に行われたロシアとウクライナの高官級の直接協議に関連して、ロシア側が「永遠に戦争を続ける用意がある」と述べたと伝えられるなど、協議の中でロシア側は強硬な姿勢を崩さなかったものとみられます。

トルコのイスタンブールで16日、およそ3年ぶりに行われたロシアとウクライナの高官級の直接協議では、それぞれ1000人の捕虜を近く交換することや、協議を続けていくことで合意しました。

協議のあと、ウクライナ外務省のティーヒー報道官は記者団に対し、ロシア代表団の具体的な発言は明らかにしなかったものの「受け入れられないものがたくさんあった」と述べました。

これに関連して、アメリカの有力紙ワシントン・ポストは、ロシア代表団を率いたメジンスキー大統領補佐官が協議の中で「この場にいる誰かが、愛する人をさらに失うことになるだろう。ロシアは永遠に戦争を続ける用意がある」と述べたと伝えています。

またウクライナのメディアは、ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナ東部と南部の4つの州の全域から軍を撤退させるよう要求したとしています。

協議の中でロシア側は強硬な姿勢を崩さなかったとみられ、次回の協議に向けては曲折も予想されます。

一方、協議から一夜明けた17日、ウクライナ北東部スムイ州ではロシア軍の無人機による攻撃があり、地元当局によりますとこれまでに9人が死亡し、4人がけがをしました。

ウクライナの警察は、バスが攻撃されたとし「ロシアが再び民間人を標的にした」と非難しました。

ロシア国防省は発表で、スムイ州にあるウクライナ軍の装備の集積場所を無人機で攻撃したとしています。

ロシア報道官 “代表団の合意で首脳会談可能”

ロシア大統領府のペスコフ報道官は17日、記者団に対し、プーチン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領との首脳会談の可能性について「両国の代表団が、一定の合意に達すれば可能だ」と述べました。

首脳会談の開催に必要だとする合意の内容については言及しませんでした。

ゼレンスキー大統領は、プーチン大統領に対し、トルコのイスタンブールでの首脳会談に応じるよう求めましたが、プーチン大統領は受け入れず、高官らを派遣しました。

16日に行われた高官級の直接協議でも、ウクライナ側は首脳会談を提案し、協議後、ウクライナのウメロフ国防相は「次のステップには首脳レベルの会談が開催されなければならない」と強調しました。