▽前原維新共同代表、SNS政治「道間違える」と国民民主を暗に批判 改憲は「決着つける」

日本維新の会の前原誠司共同代表は17日、夏の参院選に向けた産経新聞の単独インタビューに応じ、憲法改正について「何が何でも改憲をやり遂げたい。決着をつけるべきときだ」と述べた。少数与党の石破茂政権下で改憲の動きは鈍くなっているが、「実は自民の人たちとも話を始めている」と語り、改憲に向けて自民と水面下で調整していることを明かした。

前原氏は「戦力不保持」を定めた9条2項に言及し、「私の中でのベストは9条2項の削除と自衛権の明記だ。衆参両院で改憲発議に必要な3分の2の賛成を得られるのか、国民投票で過半数の支持を得られるかもしっかりと見極めなければならない。だが、筋論を言い続けないと、国民に納得してもらうことは難しい」と述べた。

インタビューに応じる日本維新の会の前原誠司共同代表=17日午後、国会内(成田隼撮影)
インタビューに応じる日本維新の会の前原誠司共同代表=17日午後、国会内(成田隼撮影)

維新が参院選で最重要政策に位置付ける社会保険料改革に関しては「税率を上げようと思ったら法改正が必要だが、社会保険料は法改正が必要ないのでどんどん上がっている。『ステルス増税』だ。手取りを増やすためには社会保険料の見直しが一番効果的だ」と強調した。

今国会で維新が自民、公明両党と合意した高校授業料無償化が交流サイト(SNS)上で「税負担化」などと批判を浴びたことに関しては「無償化が定着してきたときに評価は変わる」と訴えた。その上で「SNSに反応しながら政治をする人もいるが、それで政治をやると道を間違える」と述べ、SNSの動向に敏感な国民民主党の姿勢を暗に批判した。