▽NATO「ウクライナ支援を完全に確約」、欧州は責任拡大=事務総長<ロイター日本語版>2025年6月26日午前 5:53 GMT+9

NATO「ウクライナ支援を完全に確約」、欧州は責任拡大=事務総長

[ブリュッセル 25日 ロイター] – 北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は25日、米国を含むNATO加盟国全体が、ロシアの侵攻を受けているウクライナを支援することに「完全にコミット」していると述べた。

ルッテ氏はオランダ・ハーグで開かれたNATO首脳会議後にロイターのインタビューに応じ、「米国を含むNATO全体が、ウクライナが戦い続けられるようにし、(ロシアとの)和平が成立した場合、和平合意または停戦が確実に持続的で永続的なものになるようにすることに完全にコミットしている」と述べた。

その上で、欧州諸国がウクライナに対する軍事支援に一段の責任を担う方向に明確に向かっていると指摘。同時に、米国は情報共有のほか、防空システムの提供も含む実際的な軍事支援の面で引き続き大きく関与していくと述べた。

NATOは今回の首脳会議で2035年までに加盟各国の防衛支出を国内総生産(GDP)比5%に引き上げる目標を承認。加盟国の集団防衛を定めたNATO条約第5条に対する「揺るぎないコミットメント」も再確認した。

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▽米ウクライナ首脳が会談、ロ大統領とも近く協議とトランプ氏<ロイター日本語版>2025年6月26日午前 2:21 GMT+9

米ウクライナ首脳が会談、ロ大統領とも近く協議とトランプ氏

[ハーグ/キーウ 25日 ロイター] – トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領は25日、オランダ・ハーグで開催されている北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の合間に会談した。

トランプ大統領は会談後の記者会見で、ウクライナに対する地対空迎撃ミサイル「パトリオット」の追加供与を検討する考えを示し、ウクライナ戦争の終結についてロシアのプーチン大統領と近日中に協議する予定だと述べた。

トランプ氏とゼレンスキー氏との会談は約50分に及んだ。両首脳による会談は4月終盤にバチカンで行って以来、約2カ月ぶり。両氏とも、この日の会談を「前向きな一歩」と評価した。

トランプ大統領は、ウクライナ紛争を「他の戦争よりも困難」と表現し、ゼレンスキー氏が終結を望んでいると述べた。

パトリオットについては「入手は非常に困難」としつつも、「一部を入手できるか検討する」とした。

米国が今年、ウクライナ防衛にさらなる資金を提供するかどうか報道陣から尋ねられ、トランプ大統領は「資金に関しては、どうなるか見てみよう」とし、追加支援の可能性を示唆した。

さらに「プーチン大統領は本当にこの戦争を終わらせなければならない」と述べた。

ゼレンスキー大統領はXへの投稿で、トランプ大統領との会談が「長く、実質的なもの」だったとし、ウクライナにおけるロシアとの紛争の「停戦および真の平和をいかに達成するか議論した。国民をどのように守るかについても協議した」と述べた。

その上で「真に重要な問題全てを取り上げた。トランプ大統領、そして米国に感謝する」とした。

パトリオットについては、米国が供与を望まないようであれば、ウクライナは購入する用意があるとしたほか、「ドローンの共同生産の可能性についても話し合った。互いを強化することができる」と述べた。

ゼレンスキー大統領はこの日、黒のスーツ風ジャケットとシャツを着用。ロシアによるウクライナ侵攻開始以降、ゼレンスキー氏は軍との連帯を示すためにスーツを着用せず、カーキー色のTシャツなどで公の場に姿を見せているが、今年2月にトランプ大統領と激しい口論となった米ホワイトハウスでの会談の際、記者団から服装を巡り詰問された経緯がある。

▽独首相、トランプ氏に米の役割強化要請 ウクライナ紛争終結へ<ロイター日本語版>2025年6月26日午前 2:30 GMT+9

▽米国務長官、ロシア追加制裁に慎重姿勢 「交渉の余地残したい」<ロイター日本語版>2025年6月25日午後 8:06 GMT+9