▽米求人件数が予想外に増加、昨年11月以来の高水準-レイオフ減少
Jarrell Dillard
- 5月の求人件数、776万9000件-市場予想は730万件
- ホスピタリティーの求人が全体の4分の3占める、他分野はまちまち
5月の米求人件数は予想外に増加し、昨年11月以来の高水準となった。レイオフ数は減少し、景気の不透明感にもかかわらず労働市場が安定していることを示唆した。
| キーポイント |
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| 求人件数は776万9000件に増加 ・ブルームバーグ調査のエコノミスト予想を全て上回る _予想中央値は730万件 ・前月は739万5000件(速報値739万1000件)に上方修正 |
5月はホスピタリティーセクターの求人が全体の4分の3を占めた。金融や運輸・倉庫、ヘルスケア業界でも増加した。

5月の求人件数は昨年の平均水準にほぼ並んだ。しかし今回の増加は一つの業界に集中し、他のセクターではまちまちの状況だった。企業が従業員を大部分維持しつつも、新規雇用に慎重な姿勢を強めていることがうかがえる。
レイオフ数は18万8000件減少し、レイオフ率は1%に低下した。一方で採用も減少。ヘルスケアや製造業での減少が目立った。
金融当局が注目する失業者1人当たりの求人件数は1.1件に増加。2022年のピーク時には2件だった。
自発的離職者の割合である離職率はわずかに上昇した。
労働省が公表するJOLTSを巡っては、低い回答率と大幅な修正から信頼性を疑問視するエコノミストもいる。求人情報サイトのインディードによる類似の指数は、5月に求人数が減少したことを示している。
3日に発表される6月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が伸び減速の予想。失業率は上昇が見込まれている。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:US Job Openings Rise to Highest Since November (Correct)(抜粋)
