▽XのヤッカリーノCEOが退任へ、マスク氏による起用から2年
Lynn Doan
- Xは3カ月前、マスク氏のxAIに330億ドルで買収されたばかり
- ヤッカリーノ氏「一生に一度の機会だった」、マスク氏に謝意
ソーシャルメディア、X(旧ツイッター)のリンダ・ヤッカリーノ最高経営責任者(CEO)は9日、退任する意向を明らかにした。
Xは約3カ月前、イーロン・マスク氏の人工知能(AI)スタートアップ「xAI」に330億ドル(約4兆8400億円)で買収・吸収されたばかりで、ヤッカリーノ氏の去就に注目が集まっていた。
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かつてNBCユニバーサルの幹部だったヤッカリーノ氏は2023年5月、マスク氏からXのCEOに抜擢された。当時は旧ツイッター社員の約75%がすでに解雇されたか、退職していた。また、マスク氏の言動を問題視する広告主の流出が相次いでおり、ヤッカリーノ氏は主に広告主の呼び戻しを任された。
Xを巡っては暴力的な投稿や反ユダヤ主義、誤情報の拡散といった批判が上がっており、ヤッカリーノ氏は折に触れ、マスク氏とXを擁護してきた。
ヤッカリーノ氏はXへの投稿で、CEOとしての2年間は「一生に一度の機会だった」と振り返り、「言論の自由の保護、経営再建、Xの万能アプリへの変革」という責任を託されたことに心から感謝しているとして、マスク氏に謝意を示した。
xAIはXを買収して以降、AI開発コスト負担の増大を背景に、毎月10億ドルを燃焼していると、ブルームバーグはこれまで報じている。
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原題:Yaccarino Stepping Down as CEO of Musk’s X After Two Years (1)(抜粋)
