首相官邸に入る石破茂首相=22日午前(春名中撮影)
首相官邸に入る石破茂首相=22日午前(春名中撮影)

石破茂首相(自民党総裁)は23日、麻生太郎最高顧問、菅義偉副総裁、岸田文雄前首相の首相経験者3氏と党本部で会談する予定だ。参院選大敗後も続投を決めた理由や今後の政権運営について説明するため、首相が会談を呼びかけた。森山裕幹事長が同席する。

党内の首相退陣論は執行部の想定以上に急速に強まっている。閣僚の一人は、トランプ米大統領が相互関税の上乗せ分を発動すると通告した8月1日以降の同月内に首相が退陣する可能性があるとの認識を示した。こうした状況を受け、党の実力者に理解を求める狙いがあるとみられる。

また、党執行部は今月31日に予定していた参院選総括の両院議員懇談会を早ければ29日に前倒しする方向で調整に入った。首相自身が所属国会議員に直接説明し、意見を聞く機会を早期に設ける必要があると判断した。

自民の木原誠二選対委員長は22日のBS11番組で、衆参両院で少数与党となったことを受け「下野ももちろんあり得る。選択肢の一つだ」と述べた。野党に政権を明け渡すことを執行部の一員が事実上容認する発言で、極めて異例だ。

木原氏は22日のBS番組で、河野太郎選対委員長代理から辞表が提出され、了承したと明らかにした。河野氏は22日のインターネット番組で、党執行部の刷新を要求した。