Matt Day

  • クラウド事業「Azure」の4-6月売上高は39%増-通期は34%増加
  • 4-6月設備投資は過去最大の242億ドル-株価は一時7%上昇

マイクロソフトが30日発表した4-6月(第4四半期)決算では、クラウド事業の成長が市場予想を上回った。人工知能(AI)インフラへの支出が過去最大に達したことも明らかにした。

  発表資料によれば、注目のクラウドコンピューティング事業「Azure(アジュール)」の4-6月期売上高は前年同期比39%増となり、アナリスト予想の34%増を上回った。

  同事業の6月通期売上高は34%増加し750億ドル(約11兆2000億円)を超えた。企業向けにコンピューティング能力や各種サービスを提供しているAzureの売上高を金額ベースで公表したのは今回が初めて

  同社株は30日の通常取引を513.24ドルで終えた後、時間外取引で一時約7%上昇した。

  マイクロソフトはここ数年、対話型AI「ChatGPT(チャットGPT)」の開発元であるオープンAIの技術を含むAIツールを自社製品全体に展開。会話型チャットボットや高度な自動化機能が、生産性ソフトウエアやクラウドサービスの売上高拡大につながると見込んでいる。

  一方で、生成AIのトレーニングやツールの需要急増に対応するため、データセンター建設を急ピッチで進めており、そのコストは大きい。4-6月期の設備投資額は前年同期比で27%増え242億ドルに達した。

  同社全体の4-6月期売上高は18%増の764億ドル。市場予想は739億ドルだった。1株利益は3.65ドルで、市場予想の3.37ドルを上回った。

  

原題:Microsoft Cloud Sales Beat Expectations Amid Record AI SpendingMicrosoft Gives Azure Cloud Sales for First Time at $75 Billion (抜粋)