
▽トランプ氏、深夜の期限までに関税設定へ-31日に大統領令署名<bloomberg日本語版>2025年8月1日 4:04 JST
Josh Wingrove
- 「8月1日に上乗せ関税が適用される」-ホワイトハウス報道官
- 関税合意に至っていない国々への対応については、依然流動的
トランプ米大統領は、貿易相手に対して8月1日発効の新たな関税率を課す大統領令に31日に署名する。ホワイトハウスが明らかにした。
署名は「31日の午後、もしくは夕方遅く」に行われると、ホワイトハウスのレビット報道官は説明。「8月1日に上乗せ関税が適用される」と付け加えた。
新たな政策を発効するためにトランプ氏が署名しなければならない大統領令の件数については、現時点で不明。
トランプ氏が過去1カ月に一連の書簡やソーシャルメディアへの投稿で発表してきた、国別の新たな関税率から米国が実際に収入を得るには、正式な行政措置が必要になる。
トランプ氏は欧州連合(EU)や英国、日本、韓国といった主要な貿易相手国・地域とは合意に達しているが、インドやブラジルなどには一方的に関税を設定している。関税率は国別に設定されたもので、トランプ大統領が4月に最初に発表したものの、数十の国・地域との交渉時間を確保するため2度にわたって適用が延期されていた。
関税合意に至っていない多数の国々への対応については、依然として流動的な状況だ。トランプ氏はこれまで、約150カ国に対して10-15%程度の一律関税を課す旨の書簡を送付すると述べていたが、レビット報道官はその方針が維持されているかどうか明言を避けた。
「合意に至っていない、あるいは書簡を受け取った残りの国々については、今夜の深夜の期限までに政権から連絡があるだろう」とレビット氏は語った。
同報道官はまた、8月1日までにさらなる合意が成立する可能性もあると指摘。ラトニック米商務長官は30日、米国がカンボジアおよびタイと貿易合意に達したと明らかにした。ただ、トランプ氏および両国政府からはまだ発表されていない。
| 関連記事 |
|---|
| トランプ関税導入カウントダウン、現場は混乱-正式通知なく詳細不明 トランプ氏、対メキシコ関税引き上げを90日間猶予-交渉継続へ (1) インド、トランプ氏の25%関税に対応模索-輸出業者と協議開始 トランプ氏、15-50%の範囲で関税賦課へ-合意未達の国・地域念頭 (1) |
原題:Trump to Set New Tariffs Before Midnight, White House Says (1)(抜粋)
▽トランプ氏、メキシコとの貿易協定を90日延長 新協定目指し協議継続<ロイター日本語版>2025年8月1日午前 1:12 GMT+9
[ワシントン 31日 ロイター] – トランプ米大統領は31日、メキシコとの現行の貿易協定を90日間延長し、その間、新たな協定の締結を目指して協議を続けることで、メキシコのシェインバウム大統領と合意したと発表した。
両氏はこの日、電話会談を行った。
トランプ氏はソーシャルメディアへの投稿で「メキシコには引き続き、自動車に25%、鉄鋼・アルミニウム・銅に50%の関税を課す。メキシコは数多くの非関税貿易障壁を即時撤廃することに同意した」と述べた。
また、メキシコのシェインバウム大統領も、トランプ米大統領と電話会談を行い、新たな関税発動の一時停止と、貿易協定策定のための90日間の猶予を確保したと述べた。
Xへの投稿でシェインバウム氏は「明日発表される関税引き上げを回避できた」とし、電話会議は「非常に有意義だった」と語った。
▽トランプ氏、カナダ首相から連絡も「協議せず」 関税発動期限控え<ロイター日本語版>2025年8月1日午前 7:41 GMT+9

[ワシントン/トロント 31日 ロイター] – トランプ米大統領は31日、カナダのカーニー首相から8月1日の関税発動期限前に連絡があったが、協議は行わなかったと述べた。
トランプ氏は8月1日までに米国と合意しない国はより高い関税の対象となると警告しており、カナダは米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)でカバーされていない全ての品目に35%の関税が課される可能性がある。
トランプ氏はホワイトハウスで記者団に「カナダとはきょう、話をしていない。彼(カーニー氏)から電話があったが、様子を見よう」と述べた。
▽米商務長官、カナダへの35%関税「なお検討」<ロイター日本語版>2025年8月1日午前 6:07 GMT+9

[ワシントン 31日 ロイター] – ラトニック米商務長官は31日、トランプ大統領が設定した8月1日の関税措置の猶予期限を明日に控える中、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の対象外となる全てのカナダ製品に35%の関税を課すことが引き続き「確実に検討されている」と述べた。FOXビジネスの番組で語った。
▽インド、トランプ氏の25%関税に対応模索-輸出業者と協議開始<ロイター日本語版>2025年8月1日 0:05 JST
Shruti Srivastava、Sudhi Ranjan Sen
- インド商工相は数日前まで合意を確信、当局者からは驚きや失望の声
- 「通商担当チーム全体がインドに不満を抱いている」-米財務長官
インドは、トランプ米大統領が表明した厳しい関税措置を受け、米国側の不満に配慮する形で、米国製品の輸入拡大を含む複数の選択肢を検討している。事情に詳しい関係者が明らかにした。インドは即時の報復措置は見送る方針という。
非公開情報を話しているとして匿名を条件に述べた同関係者によれば、トランプ大統領が30日明らかにした対インド関税措置について、インド当局者の間では驚きと失望の声が上がっている。インドは米国との通商交渉を順調に進めたい考えで、最大の貿易相手国である米国からの輸入拡大に向けた手段を模索しているという。
関連記事:トランプ氏が対インド関税25%表明、ロシア産品購入に罰も-協議継続

同関係者によると、米国産の天然ガスの購入を増やすほか、通信機器や金の輸入拡大も検討されている。これらの輸入を増やすことで、今後3-4年で対米貿易黒字の縮小につなげる狙いがあるとされる。一方、防衛関連の購入は現時点で計画されていないという。
トランプ氏が表明した関税措置に対しても、インドは報復措置を講じる意向はないと関係者は述べた。
数日前まで米国との貿易合意の実現に自信を示していたインドのゴヤル商工相は、31日の議会で、政府が現在、トランプ氏の関税措置の影響を見極めるため、輸出業者と協議を進めていると説明した。ゴヤル氏は「最近の動向の影響を分析している」と述べた。
ただし、インドのこうした対応を受けてトランプ氏が姿勢を軟化させるかは、依然として不透明だ。
一方、ベッセント米財務長官はCNBCに対し、インドが通商交渉を遅らせていると批判、「通商担当チーム全体がインドに不満を抱いている」と述べた。そのうえで今後の対応はインド次第だとしたうえで、ロシアとの緊密な関係を指摘し、インドは「優れたグローバルプレーヤーではない」とも述べた。
原題:India Weighs Options to Placate Trump After Shock 25% Tariff (2)(抜粋)
