▽米国務長官、英仏独のイラン制裁復活に向けた動きを歓迎<ロイター日本語版>2025年8月29日午前 12:21 GMT+9

[ワシントン 28日 ロイター] – ルビオ米国務長官は28日、英仏独の3カ国による対イラン国連制裁復活に向けた動きを歓迎した。これら3カ国がイランによる核合意の「重大な不履行」を明確に示したという認識も示した。
英仏独の3カ国は、2015年のイラン核合意で解除された対イラン国連制裁を復活させる手続きを開始した。これにより、国連安保理は30日間の検討期間に入る。 もっと見る
ルビオ長官は声明で、イラン核問題の平和的かつ永続的な解決を促進するため、「米国は引き続きイランと直接交渉する用意がある」と言明。同時に、イランが核開発問題を巡り違反があった場合に制裁を復活させる「スナップバック」と呼ばれる規定の発動に向け、英仏独の3カ国や国連加盟国と連携すると述べた。
▽英仏独、対イラン国連制裁復活へ手続き開始 核問題巡り<ロイター日本語版>2025年8月29日午前 1:20 GMT+9

[パリ/国連 28日 ロイター] – 英仏独の3カ国は28日、2015年のイラン核合意で解除された対イラン国連制裁を復活させる手続きを開始した。国連安保理は30日間の検討期間に入る。3カ国が国連に宛てた書簡をロイターが確認した。
英仏独は声明で、イランが核開発問題を巡り違反があった場合に制裁を復活させる「スナップバック」と呼ばれる規定の期限が10月中旬に切れるため、その前に発動することを決めたと明らかにした。
さらに、イランが9月末までに核開発計画に関するコミットメントを示し、具体的な行動を取ることを期待するとし、そうなれば制裁は先送りされる可能性があるとした。
外交的解決策は引き続き堅持するとし、安保理による30日間の検討期間を最大限に活用し、問題の解決に尽力する考えも示した。
3カ国の外相は27日にルビオ米国務長官にこの決定を通知。 ルビオ長官は28日、英仏独の対イラン国連制裁復活に向けた動きを歓迎し、これら3カ国がイランによる核合意の「重大な不履行」を明確に示したという認識を示した。 もっと見る
イランの高官はロイターに対し、英仏独の決定は「違法かつ遺憾」とし、「外交に反する行動で、外交の機会ではない」と反発。同時に「欧州との外交は継続される」とし、交渉の余地が残されている可能性を示唆した。それでもなお「イランは圧力に屈することはないだろう」とした。
外交官らによると、国連安保理は29日に非公開合を開き、対イラン制裁の復活を巡り討議する予定。
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▽イスラエルがガザ市攻撃強化、作戦拡大は「壊滅的結果」と国連総長<ロイター日本語版>2025年8月29日午前 9:19 GMT+9

[カイロ 28日 ロイター] – イスラエル軍は28日、パレスチナ自治区ガザ各地を攻撃し、地元医療関係者によると、同地区全域で少なくとも16人が死亡、数十人が負傷した。
住民によると、ガザ市郊外への砲撃が激化している。同市では、イスラエル軍が市東部のシェジャイア、ザイトゥーン、サブラを砲撃したため住民が避難し、多くの家族が海岸に向かったという。
ガザの保健省によると、イスラエルの攻撃による過去24時間の死者は71人となった。
イスラエル軍は声明で、「テロ組織」やそのインフラを標的としてガザ全域で作戦を続けていると述べた。
こうした中、国連のグテレス事務総長は記者団に対し、イスラエルがガザ市で軍事作戦を拡大すれば「壊滅的な結果」をもたらすと危機感を示した。
また、ガザにおける国連主導の人道支援活動は阻止されたり、遅延されたりしており、「基本的な人道性を無視した意図的な決定」の結果、人々が飢えで死亡していると指摘。
「民間人の飢餓を戦争の手段として利用することは決して許されない。民間人は保護されなければならない。人道支援へのアクセスは妨げられてはならない」とし、「言い訳、妨害、嘘はもうたくさんだ」と述べた。
