▽自民・西田昌司氏「石破辞めろデモ」巡る報道姿勢に苦言「無視だ。『辞めるなデモ』は…」

記者団の取材に応じる自民党の西田昌司参院議員(春名中撮影)
記者団の取材に応じる自民党の西田昌司参院議員(春名中撮影)

自民党の西田昌司参院議員は1日、自身のユーチューブ番組で、石破茂首相(党総裁)に退陣を求めた「石破辞めろ‼デモ」について「ほとんど報道されていない。無視されている。逆に『石破辞めるなデモ』は各新聞社やテレビなどが報道した」と述べ、メディアの報道姿勢を疑問視した。「オールドメディアは正しい情報を国民に伝えるのではない。自分たちが思う方向に政治を動かしていくのが仕事になっている」と指摘した。

石破政権は「リベラル戦後体制守るから」

「石破辞めろ‼デモ」は8月31日、首相官邸前で行われ、4000人(主催者発表)が駆け付けた。一方、続投を支持する左派系の「石破辞めるなデモ」も7月25日に1200人(同)を集め、前者に比べ、大々的に報じられていた。

西田氏によれば、メディアが誘導する方向は「基本的にリベラル」といい、「『石破辞めるなデモ』を報じ、『石破辞めろデモ』を報じない理由は、石破政権がリベラル戦後体制そのものを守っていく体制だからだ」と主張した。

西田氏は参院選での自民党大敗について、旧安倍派などの派閥パーティー収入不記載事件に起因するとの見方に対して、「当事者に責任はある」と述べた上で、「この問題を党として解明したか。首謀者と思われる同派幹部に厳しい聞き取りと事実関係の調査を石破執行部に進言したが、やろうとしない」と明かした。

「日本人の本質分かっていない」

昨年10月の衆院選を巡っては、「説明責任を果たすことを求めないまま、(不記載事件に関与した一部の候補を)非公認にし、(政党交付金)2000万円を選挙中に(非公認候補が代表を務める党支部にも)交付する筋の通らないやり方を石破執行部が行い、大敗した。その責任を取らないまま参院選を行うから大敗する」との見方を示した。

西田氏は「日本人の価値観として、リーダーは仲間や子分を助けるため、自分のクビを差し出して『収めてください』と最後まで皆殺しをさせない」と指摘。そのうえで、石破首相の姿勢について「『どちらかが皆殺しするまでやる』と言っているようにしか見えない。日本人としての本質が分かっていない。見苦しい」と述べ、「自民党議員がしっかりとした見識で、署名であっても堂々と表明する以外にない」と述べ、臨時総裁選の実施を求めていくべきだと訴えた。