
米西部カリフォルニア州の連邦地裁は2日、トランプ政権が不法移民取り締まりを巡る抗議デモに対応するため6月に同州ロサンゼルスに州兵を派遣した措置は「違法」との判断を示した。治安対策を名目に中西部シカゴなど他都市にも州兵を派遣する方針のトランプ大統領には逆風となる。
地裁は、デモ隊の一部が暴力行為に加担したと認めたものの、政権が主張したような「内乱」には当たらないと指摘。地元当局が対応可能だったとの認識を示し、軍の法執行を制限する法律に違反しているとした。
カリフォルニア州のニューサム知事が違法性の確認を求めて提訴していた。ニューサム氏は地裁判断を受け、X(旧ツイッター)に「トランプ氏は再び敗れた」と投稿した。政権は控訴するとみられる。
地裁は今回の判断がカリフォルニア州にのみ適用されるとした。トランプ氏が他都市に州兵を派遣すれば新たな法廷闘争が予想される。(共同)
