▽トランプ氏「プーチン氏への忍耐は限界」、ロは「欧州が交渉妨害」<ロイター日本語版>2025年9月13日午前 12:01 GMT+9

By Jarrett Renshaw

トランプ氏「プーチン氏への忍耐は限界」、ロは「欧州が交渉妨害」

[ニューヨーク 12日 ロイター] – トランプ米大統領は12日、ロシアのプーチン大統領に対する忍耐は限界に達していると述べた。フォックスニュースとのインタビューに応じた。ただ、ウクライナ戦争を巡って制裁をちらつかせることは控えた。

トランプ氏はプーチン大統領に対する忍耐は尽きたかと問われ、「そうだ。そろそろ限界だ。しかも急速に限界が来ている」と回答。プーチン大統領とは長きにわたり良好な関係を築いてきたとしながらも、戦争を終結できていないことへの不満表明した。

その上で、「われわれは非常に強い態度で臨まなければならない」と述べた。関税に加え、銀行や石油への制裁も選択肢の一つだとし、それには欧州諸国も参加する必要があると指摘。「忘れないでほしい。これは米国の問題というよりも、むしろ欧州の問題だ」とした。

一方、ロシア大統領府(クレムリン)は同日、ロシアとウクライナの和平交渉が一時停止していると発表。ロシア側は引き続き前向きだが、そのプロセスを欧州諸国が妨害していると非難した。

クレムリンのペスコフ報道官は「意思疎通のチャンネルは整備されており、機能している。しかし、今のところは停滞していると言った方が正確だろう。ロシア側には平和的対話の道を追求する用意は依然としてある。しかし、欧州諸国がそれを妨害しているのは紛れもない事実だ。これは誰にとっても秘密ではない」と述べた。

和平合意後に、ウクライナへのNATO(北大西洋条約機構)軍派遣などを含む「安全の保証」を提供するという英欧の提案に対し、ロシアはそのような動きは受け入れられないと反発している。

▽ウクライナ「安全の保証」策定急務、ポーランド領空侵犯受け=ゼレンスキー氏<ロイター日本語版>2025年9月13日午前 6:29 GMT+9

ウクライナ「安全の保証」策定急務、ポーランド領空侵犯受け=ゼレンスキー氏

[キーウ 12日 ロイター] – ウクライナのゼレンスキー大統領は12日、ロシアとの和平実現後にロシアによる再侵攻を防ぐためのウクライナに対する「安全の保証」を巡り、詳細部分の多くがすでに文書化されていると明らかにした。

ウクライナ当局によると、トランプ米政権のケロッグ特使(ウクライナ・ロシア担当)のほか、英独仏伊の国家安全保障担当補佐官が相次いでウクライナの首都キーウを訪問した。

ゼレンスキー氏はこうした高官らとの会合の内容を踏まえ、ロシア無人機(ドローン)によるポーランド領空侵犯を受け、ウクライナに対する「安全の保証」の最終決定を急がなければならないと指摘。北大西洋条約機構(NATO)の共同防衛の構築を巡る経験についても協議され、ウクライナはロシアのあらゆる目標を共同で迎撃することを提案したと明らかにした。

▽米、欧州とともにロシア非難の共同声明 「NATO領土を防衛」<ロイター日本語版>2025年9月13日午前 6:30 GMT+9

米、欧州とともにロシア非難の共同声明 ポーランド領空侵犯巡り

[国連 12日 ロイター] – 米国は12日、欧州の同盟国とともに共同声明を発表し、ロシアの無人機(ドローン)によるポーランド領空侵犯に懸念を表明するとともに、ロシアが国際法および国連憲章に違反していると非難した。

ドロシー・シア米国連大使代理は「米国は、こうした憂慮すべき領空侵犯に対し、NATO(北大西洋条約機構)同盟国を支持する」と表明。「NATO領土を隅々まで防衛する」とした。

その上で「意図的か否かに関わらず、米国の同盟国の領空を侵犯するという今回の行為は、紛争終結に向けた米国の誠意ある努力に対する甚だしい無礼を示すものだ」と述べた。

こうした発言は、トランプ米大統領がロシアによるポーランドへの無人機侵入は間違いの可能性があると発言したことを受け、NATO同盟国による懸念を和らげる狙いがあるとみられる。 もっと見る

安全保障理事会会合を前に、ポーランド高官が読み上げた声明は、ロシアに対し、「ウクライナへの侵略戦争」を停止し、更なる挑発行為を控えるよう求めている。

スロベニアのサミュエル・ズボガル国連大使は安全保障理事会で、「これほど多くのドローンが、意図せず深くポーランド領空に侵入したとは想像しがたい。攻撃的かつ危険な行為だ」と述べた。

この共同声明は43カ国が支持した。

一方、ロシアのネベンジャ国連大使は「ポーランド領内に標的は設定されていない。今回の攻撃に使用されたドローンの最大射程距離は700キロメートルを超えず、ポーランド領内に到達することは物理的に不可能だ」と反論した。

その上で「ポーランド側が本当に緊張を緩和することに関心があるならば」、ポーランドと対話する用意があると述べた。

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