Hadriana Lowenkron

  • 容疑者はユタ州出身のタイラー・ロビンソン
  • ここ数年に政治に傾倒するようになっていたと家族は説明
チャーリー・カーク氏
チャーリー・カーク氏 Photographer: Olivier Touron/AFP/Getty Images

米保守系活動家チャーリー・カーク氏銃撃事件の容疑者は、ユタ州出身のタイラー・ロビンソン(22)と特定された。家族からの情報提供をきっかけに、当局が身柄を拘束した。

  ユタ州のコックス知事は12日、ロビンソン容疑者が犯行を自白、あるいは関与を示唆したと家族が当局に通報し、逮捕につながったと説明した。この情報を基にユタ・バレー大学と米連邦捜査局(FBI)の捜査員らは、9月10日朝に容疑者がグレーの「ダッジ・チャレンジャー」車でキャンパスに到着する様子を防犯カメラ映像で確認した。

  コックス氏は今回の襲撃を、1968年の政治的暴力を引き合いに出し、米国史の「分岐点」だと指摘。「これはチャーリー・カーク氏の悲劇的な死、暗殺、政治的暗殺に関わることだが、単に個人に対する攻撃にとどまらない。われわれ全員への攻撃だ」と述べた。知事はこれまで、容疑者が逮捕されれば死刑を求める考えを示している。

Charlie Kirk Shot
タイラー・ロビンソン容疑者Source: Utah Governor’s Office/AP Photo

  家族の1人は捜査当局に対し、ロビンソン容疑者がここ数年に政治に傾倒するようになっていたと話した。最近の夕食の席で、容疑者がカーク氏の大学での講演予定に触れ、「憎悪(ヘイト)に満ち、憎悪を広めている」としてカーク氏を批判していたことを思い出したという。この家族はまた、ロビンソン容疑者がグレーのチャレンジャーに乗っていたことも確認した。

  ロビンソン容疑者の拘束については、トランプ大統領がFOXニュースのインタビューで先に明らかにしていた。

  容疑者の拘束に当たり、容疑者の父と牧師が協力したとトランプ氏は説明。「容疑者の身近な人物が、『これは大変なことになった』として通報してきた。米当局の写真はとても良かったが、素晴らしくはなく、完璧でもなかった」と続けた。

  カーク氏はユタ州の大学で講演中に銃撃され、死亡した。FBIは11日、カーク氏殺害に使用されたとみられるライフル銃を回収。重要参考人の写真を公開していた。

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原題:Kirk Killing Suspect Identified, in Custody After Family Tip (2)(抜粋)