▽ウクライナ、ロシア主要製油所に大規模攻撃 無人機361機超<ロイター日本語版>2025年9月15日午前 8:39 GMT+9

[モスクワ 14日 ロイター] – ウクライナは13日夜から14日にかけて、ロシアに対し少なくとも361機のドローン(無人機)による大規模攻撃を実施し、ロシア北西部の主要な製油所で一時火災が発生した。ロシア当局が14日明らかにした。負傷者はいないという。

ロシア国防省は少なくとも361機の無人機を撃墜したと発表した。攻撃を受けた場所の詳細は明らかにしていない。

当局者によると、ロシア2大製油所の一つであるスルグトネフテガス (SNGS.MM), opens new tabのキリシネフテオルグシンテズ製油所(キリシ製油所)などが標的となった。

レニングラード州のドロズデンコ知事はキリシ周辺で無人機3機が破壊され、落下した破片で火災が発生したが、鎮火されたと述べた。

ウクライナの無人機司令部は製油所への攻撃を確認し、「攻撃は成功した」と述べた。

ウクライナのゼレンスキー大統領はビデオ演説で、軍と特殊部隊によるロシア石油施設に対する長距離攻撃を称賛。「最も効果的な制裁、最も早く効果を発揮する制裁は、ロシアの石油施設やターミナル、石油貯蔵庫への攻撃だ」とし、「これによってロシアの石油産業は著しく制限され、戦争が大幅に制限される」と述べた。

キリシ製油所はロシア全体の6.4%に相当する年間約1770万トン(日量35万5000バレル)の原油を精製している。

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▽ルーマニアでも領空侵犯、ロシア無人機か 戦闘機緊急発進<ロイター日本語版>2025年9月14日午前 9:54 GMT+9

[ブカレスト 13日 ロイター] – ルーマニア国防省は13日、ウクライナとの国境付近でロシアがウクライナのインフラを攻撃した際にドローン(無人機)がルーマニア領空を侵犯したため、戦闘機を緊急発進させたと明らかにした。

同省は声明で、F16戦闘機2機を緊急発進させ、一部地域の住民に避難を警告したと述べた。戦闘機は領空内で無人機を探知し、レーダーから消えるまで追跡したという。

同省は「無人機は住民が居住する地域の上空を飛行せず、住民に対する差し迫った脅威にはならなかった」と説明した。

ルーマニアは欧州連合(EU)および北大西洋条約機構(NATO)加盟国。

欧州ではポーランドが10日、領空に侵入した無人機を撃墜。同国は13日にも、隣接するウクライナへの無人機攻撃の脅威を受け、自国の領空を防衛するため航空機を派遣、東部ルブリンの空港を一時閉鎖した。ポーランド軍司令部は「予防的」な措置と説明した。

▽トランプ氏、NATOにロシア産原油購入停止要求 対中関税も<ロイター日本語版>2025年9月14日午前 9:56 GMT+9

By Jarrett Renshaw

トランプ氏、NATOにロシア産原油購入停止要求 対中関税も

[ベッドミンスター(米ニュージャージー州)13日 ロイター] – トランプ米大統領は13日、米国はロシアに対し新たなエネルギー制裁を課す用意があるが、全ての北大西洋条約機構(NATO)加盟国がロシア産原油購入を停止し、同様の制裁措置を実施する場合に限られると述べた。

「NATO全加盟国が同様の(制裁)措置に合意しそれを開始し、ロシアからの原油購入を停止すれば、私はロシアに対し大規模な制裁を科す用意がある」と投稿した。

トランプ氏はさらに、NATOが一致団結して中国からの輸入品に50─100%の関税を課すべきとし、そうすればロシアに対する中国の経済的影響力が弱まると主張した。

トランプ政権はインドにロシア産原油購入を停止するよう圧力をかけるため、インドからの輸入品に25%の追加関税を発動した。一方、中国のロシア産原油購入を巡り対中追加関税を課すことは控えている。

欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会の報道官は声明で「EUは対ロシア制裁とその執行に関して、関連する全ての国際パートナーと関与しており、今後も関与し続ける」と述べた。