Lauren Dezenski
- 企業は四半期ごとの決算報告を強制されるべきではない-トランプ氏
- トランプ氏は、中国の制度の方が効率的かつ費用対効果が高いと示唆
トランプ米大統領は、企業が四半期ごとの決算報告を強いられるべきではないと指摘。半年ごとの報告の方が望ましいとし、それにより企業は時間とコストを節減できるとの考えを示した。
トランプ氏は15日、ソーシャルメディアに「証券取引委員会(SEC)の承認が条件になるが、企業はもはや四半期ごとの『決算報告』を強制されるべきではなく、『6カ月ごと』の報告にすべきだ」と投稿。「それによりコストが節減され、経営陣は適切な会社運営に専念できるようになる」と続けた。
SECにはコメントを求めて連絡を取ったが、これまで返答は得られていない。
トランプ氏は米国の決算報告プロセスを中国とを比較し、中国の制度の方が企業にとって効率的かつ費用対効果が高いと示唆した。
トランプ氏は1期目の在任中にも、数十年続く四半期報告を半年ごとに変更する案を示していた。
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SECは2018年、上場企業のコスト削減と投資家への十分な情報提供をどう両立させるかについて一般から意見を募ったが、報告要件変更の最終決定には至らなかった。
一部には、四半期報告は短期的な目標への過度な注目を促すとの声もあるが、半年ごとの報告に改めればリスクも生じ得る。
ニューエッジ・ウェルスのポートフォリオ戦略責任者、ブライアン・ニック氏は「投資家と企業をより長期的な視点に導くのが狙いだとしても、株式市場の不確実性を高め、バリュエーションを押し下げかねない」と指摘。「決算シーズンにおける値動きも一層大きくなり得る。業績の予想未達が拡大し、影響が深刻になるためだ」と述べた。
ミラー・タバクのマット・メイリー氏は、この報告要件の変更は「もろ刃の剣」だと指摘。「透明性の欠如は投資家にとって不利だが、経営陣にとっては長期的な事業運営に集中できる利点がある」と分析した。
原題:Trump Says Companies Should Report Earnings Every Six Months(抜粋)
