▽トランプ氏、習氏と来月末に直接会談へ-TikTok進展と主張<bloomberg日本語版>2025年9月20日 0:25 JST
Josh Wingrove、Kate Sullivan
- 米中首脳が電話会談、トランプ氏は来年早い時期の訪中計画を表明
- 習氏、トランプ氏に一方的な貿易措置控えるよう要求-新華社
トランプ米大統領は19日、中国の習近平国家主席と電話会談し、動画投稿アプリ「TikTok」の米国事業売却を巡る合意のとりまとめに向けて進展があったと主張した。来月末に韓国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、習氏と直接会談することに合意したとも明らかにした。
両者の直接会談が実現すれば、トランプ氏の2期目としては初めてとなる。

トランプ氏は習氏との電話会談後、「習主席との非常に有意義な電話会談を終えた。貿易やフェンタニル、ロシアとウクライナの戦争を終わらせる必要性、TikTokを巡る合意の承認など多くの極めて重要な問題を前進させた」と自身のソーシャルメディア、トゥルース・ソーシャルに投稿した。TikTokは中国の字節跳動(バイトダンス)が保有する。
さらに、来月のAPEC首脳会議で習氏と会談し、2026年の早いうちに訪中する計画だと表明した。習氏は「適切な時期」に訪米する意向を示したという。
トランプ氏は「今回の会談は非常に良いものだった。また電話で話す予定だ。TikTokの承認に感謝するとともに、APECでの会談を楽しみにしている!」と付け加えた。
ただ、TikTokの米国事業の将来について、具体的にどのような進展があったのかは明らかにしていない。会談前、トランプ氏はTikTokの米国事業売却について合意成立を見込んでいると述べていた。
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一方、中国外務省の発表によれば、習氏はトランプ氏に対し、TikTokに関して中国政府は関係企業の意向を尊重し、企業間で解決策を見いだすことを望むと述べるにとどめた。
中国外務省は在ワシントン大使館が提供した声明文で「TikTok問題に関する中国の立場は明確だ。中国政府は当該企業の意向を尊重し、市場ルールに沿った建設的な商業交渉が、中国の法規に準拠し双方の利益を考慮した解決策につながることを歓迎する」と述べた。その上で「米国側は中国投資家に対し、オープンかつ公平で非差別的な環境を提供する必要がある」とした。
米中双方とも、バイトダンスがTikTokの過半数株式を売却する暫定案について、最終的な相違点を解消するにはさらなる作業が必要だとの考えを示唆している。
中国側は今回の会談を前向きで実利的だったと表現し、習氏は米中が両国間の問題に対処することに自信を示したという。ただ、国営の新華社通信の報道によると、習氏はまた、最近の交渉成果を損なうような貿易を制限する措置をとらないようトランプ氏に要求。米国は中国企業に公平な事業環境を提供すべきだとも述べ、輸出制限やその他の貿易障壁に対する見解の相違を示唆した。
両首脳が直接会話をするのは6月以来だった。この電話会談に先立ち、ベッセント米財務長官と中国の何立峰副首相がマドリードで会談し、TikTokの米国内での運営を維持するための枠組みで合意していた。枠組みの詳細は公表されておらず、トランプ氏は18日、これが最終決着するかどうかは習氏次第との考えを示していた。
原題:Trump Says He Will Meet Xi at APEC, Touts Progress on TikTok (2)、TikTok Deal Is Closer to Approval, Trump Says After Xi Call (1)(抜粋)
▽トランプ氏「中国主席がTikTok巡り合意」、署名手続きへ<ロイター日本語版>2025年9月20日午前 6:22 GMT+9

[ワシントン 19日 ロイター] – トランプ米大統領は19日、中国の習近平国家主席との電話会談で、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を巡る取引を承認することで合意したと述べた。
トランプ氏は大統領執務室で記者団に対し「習主席はTikTokを巡る取引を承認した」とし、今後、合意に署名する手続きが必要になると述べた。
また、習氏とのこの日の電話会談で、パレスチナ自治区ガザのほか、ロシア・ウクライナ問題についても協議したと明らかにした。
