Alicia Diaz
- 予算成立しなければ10月から一部政府機関が閉鎖に追い込まれる恐れ
- 民主党の要求は、政府閉鎖回避後に「話し合えばいい」-スーン氏
米政府機関の閉鎖期限が迫る中、トランプ大統領と議会指導部による初の協議が29日に行われる。
先週には、米民主党上院トップのシューマー院内総務と民主下院トップのジェフリーズ院内総務がトランプ氏と会談する予定だったが、ホワイトハウス側の都合で直前にキャンセルされた。今回の協議では、スーン上院院内総務を含む共和党指導部も加わる。
米国では2025会計年度(24年10月-25年9月)末を迎え、つなぎ予算が成立しなければ、10月1日から政府機関の一部が閉鎖に追い込まれる恐れが出ている。
民主党は医療保険制度の補助金延長や、今年成立した大型減税・歳出法に盛り込まれた医療保険の予算削減撤回を主張している。これに対し共和党は、そうした論点は政府閉鎖を回避した後に協議できると述べている。
スーン氏はは28日、NBCの番組で「その議論はできる。ただその前に人質を解放し、米国民を自由にすべきだ。政府機関の運営を継続し、その上で話し合えばいい」と語った。
共和党のつなぎ予算案はすでに下院を通過しており、上院で可決するには少なくとも7人の民主党議員の支持が必要。トランプ氏は政府が閉鎖となれば連邦職員を大量解雇すると脅している。
シューマー氏は同じ番組で「結論は非常にシンプルで、共和党次第だ」と述べ、「本気でわれわれと交渉する気があるのか、29日に分かるだろう」と続けた。
またシューマー氏は大量解雇の警告について、政権がいずれにせよ実行しようとしていたものだと一蹴した。
トランプ氏はこれまで、民主党が要求を取り下げなければ協議に応じないとしてきた。連邦政府機関の閉鎖が起きる公算が大きいとの見方も示していた。
米国土安全保障省によると、政府機関閉鎖に陥った場合でも関税収入の徴収や移民取り締まりは継続する方針だ。
27日に同省ウェブサイトで公開された9月19日付の文書によると、治安や歳入関連の業務の大半は必要不可欠と位置づけられると述べている。
原題:Trump to Meet Democrats With Both Sides Dug In on Shutdown (1)、DHS Says Tariff Collection to Continue Under Government Shutdown(抜粋)
