▽パレスチナ承認は「恥ずべき」決定、イスラエル首相 国連演説で非難<ロイター日本語版>2025年9月27日午前 1:41 GMT+9

イスラエル首相、パレスチナ国家承認を非難 国連演説

[国連 26日 ロイター] – イスラエルのネタニヤフ首相は26日、国連総会の一般討論演説で、英国やフランスなどの西側諸国によるパレスチナ国家承認を「恥ずべき」決定として強く非難した。

ネタニヤフ首相は「今週、パレスチナ国家を承認した指導者らがパレスチナ人にどんなメッセージを送ったかご存じか」とし、「ユダヤ人を殺害すれば報われるという非常に明確なメッセージを送った」と批判した。

演説に際し、ネタニヤフ首相が壇上に上がると、多数の代表団が退場する姿が見られた。一方、バルコニー席の参加者らはスタンディングオベーションを送った。

ネタニヤフ首相は、多くの世界の指導者が困難な状況に直面した際、立ち上がるどころか、「屈服した」とも非難した。さらに、2023年10月に起きたイスラム組織ハマスによるイスラエル奇襲攻撃に言及し、「世界の多くの人々はもはや10月7日を覚えていない。しかし、われわれは忘れない」と言明した。

また、公の場でイスラエルの行動を批判する多くの世界首脳らが「内々にはわれわれに謝意を示している。各国の首都で幾度となくテロ攻撃を防いできたとして、イスラエルの優れた情報機関を高く評価している」と述べた。

ハマスが運営するガザ政府メディアの事務所は声明で、ネタニヤフ首相の演説は「うそと明白な矛盾に満ちている」とし、「戦争犯罪と大量虐殺行為を正当化する必死の試み」と批判した。

▽NZは現時点パレスチナ国家承認せず、停戦の取り組み複雑化を懸念<ロイター日本語版>2025年9月27日午後 3:43 GMT+9

By Lucy Craymer

NZは現時点パレスチナ国家承認せず、停戦の取り組み複雑化を懸念

[ウェリントン 27日 ロイター] – ニュージーランド(NZ)のピーターズ外相は、パレスチナを現時点では国家として承認しないが、引き続き「2国家解決」に向けて尽力すると述べた。

ピーターズ氏は26日、米ニューヨークの国連総会で演説し、「戦争が激化し、ハマスが事実上ガザの支配勢力であり続け、次の段階も見通せない中で、国家としてのパレスチナの将来的な見通しには疑問が多くあるため、ニュージーランドは現時点で国家承認を発表するのは賢明でないと判断した」と述べた。

ピーターズ氏は「現状で国家承認が焦点になることで、イスラエルとハマスを互いにより強硬な立場を強め、停戦確保の取り組みを複雑化させる可能性もあると懸念している」と指摘した。

ラクソン首相はオークランドで27日、「パレスチナの国家承認を巡る議論の焦点は、承認するか否かではなく、いつ承認するかにある」と述べた。

複数の西側諸国が次々にパレスチナを国家承認する中、ニュージーランドは長年の同盟国である豪州やカナダ、英国とも異なる立場を取る形になった。

▽国連の対イラン制裁復活へ、安保理で中ロの延期案否決<ロイター日本語版>2025年9月27日午前 8:14 GMT+9

国連の対イラン制裁復活へ、安保理で中ロの延期案否決

[国連 26日 ロイター] – 国連安全保障理事会は26日、ロシアと中国が提案した国連のイラン制裁復活を半年延期する決議案を否決した。賛成は4カ国にとどまった。9カ国が反対票を投じ、2カ国が棄権した。

これによって、国連の対イラン制裁が米東部時間27日午後8時(日本時間28日午前9時)に自動的に復活する見通しとなった。

イラン制裁を巡っては、英国、フランス、ドイツの3カ国は先月、2015年の合意に基づいて解除されていた国連のイラン制裁を復活させる「スナップバック」手続きを開始。イランと3カ国は協議を重ねていたものの、行き詰まりの打開には至っていない。