Julia Fanzeres
米民間再就職会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスのデータによれば、9月の企業人員調整計画では採用と解雇の両方で縮小が見られた。
発表された雇用計画は11万7313人で、前年同月を71%下回り、9月としては2011年以来の低水準となった。例年と比べて季節的な採用計画の鈍化が顕著だったと報告は指摘している

1-9月に発表された雇用計画はほぼ20万5000人で、同期間としては2009年以来の弱い数字となった。
一方で9月に発表された解雇計画は5万4064人。前年同月を26%近く下回り、8月の8万5979人から減少した。解雇計画は必ずしも実際の解雇につながるわけではない。
報告が浮き彫りにしたのは、採用と解雇の両方が限定的になっている労働市場の現状だ。米政府の閉鎖で公式な経済統計の発表が遅れており、エコノミストや政策当局者は労働市場と経済全般を判断する上でこうした民間統計への依存を強めている。
「目の前にあるのは停滞する労働市場と、コスト上昇、変革をもたらす新しいテクノロジーだ」と、チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスのシニア・バイス・プレジデント、アンディ・チャレンジャー氏は発表資料で述べた。「10-12月(第4四半期)は予想される利下げに伴い、雇用市場にいくらか安定が戻るかもしれないが、他の要因で雇用主がレイオフや採用凍結を続けることはあり得る」と続けた。
年初から9月末にかけて発表された人員削減計画は94万6426人。新型コロナ禍にあった2020年より後の比較可能な期間としては、最高を記録した。際だったのは政府職員で、政府効率化省(DOGE)によるコスト削減の取り組みで28万9000人余りが解雇された。
関連記事:トランプ政権、政府閉鎖利用して職員解雇を計画-近く実施を示唆 (2)
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:US Hiring Plans, Job-Cut Announcements Drop in Challenger Report(抜粋)
