▽トランプ氏、ガザ戦争終結を宣言 人質と拘束者解放<ロイター日本語版>2025年10月14日午前 7:36 GMT+9

[カイロ/エルサレム 13日 ロイター] – イスラム組織ハマスは13日、イスラエルとの停戦合意の第1段階として、生存する人質20人を解放した。イスラエル側も拘束していたパレスチナ人約2000人を釈放した。和平計画を提示したトランプ米大統領は、2年に及んだ戦争の終結を宣言した。
イスラエル軍は生存する人質20人全員が解放され、ガザから移送されたと発表。テルアビブの「人質広場」では数千人の人々が歓声を上げたり、涙を流したりした。
ガザでもイスラエルによって釈放されたパレスチナ人を乗せたバスが到着する病院に親族ら数千人が集まった。
トランプ氏はイスラエル国会で行った演説で「空は穏やかで、銃声は静まり、サイレンは止み、ついに平和が訪れた聖地に太陽が昇る」とし、イスラエル人とパレスチナ人にとって「長い悪夢」がようやく終わったと述べた。
同氏はその後、エジプトでシシ大統領と共にガザの和平を巡る首脳会合を開催。20カ国以上の首脳が参加した。
トランプ氏は冒頭で、仲介役を務めたエジプト、カタール、トルコと共に、ガザに関する合意を歓迎し、「実行し維持するために共同で取り組む」ことを誓う文書に署名した。
エジプト大統領府によると、ガザの統治、安全保障、再建などについて協議した。
トランプ氏はガザの復興がこれから始まるとし、復興には非武装化が必要になるとの認識を示した。
会合でイスラエルとハマスの代表の姿は見られず、サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)の首脳も出席しなかった。
トランプ氏とパレスチナ自治政府のアッバス議長があいさつを交わし、会話する様子も見られた。
<なお残る大きな課題>
ハマスは死亡した人質26人を含む28人も引き渡す予定だが、遺体の回収には時間がかかる可能性があるとしている。イスラエル軍は、人質4人の棺をイスラエルに移送し、身元確認作業を進めていると発表した。
ガザでは数十万人が飢餓に直面しており、人道支援物資の搬入も急務だ。国連人道問題調整室のフレッチャー室長は「避難所と燃料を提供し、食料、医薬品など物資の供給を大幅に増やす」必要性を強調した。
ガザの統治や治安維持の方法、武装解除を拒否しているハマスの将来など重要な問題も未解決だ。
ガザの治安関係筋によると、ハマスは停戦発効後、ガザ地区で支配力の回復を図っており、対抗する勢力との抗争で13日までに少なくとも33人が死亡した。
▽ハマス、ガザ地区で対抗勢力と抗争 和平実現に新たな課題<ロイター日本語版>2025年10月14日午前 7:04 GMT+9

[カイロ 13日 ロイター] – 米国やエジプトなどの仲介で パレスチナ自治区ガザで停戦が実現する中、 イスラム組織ハマスはガザ地区での支配力の回復を図っており、ハマスに対抗する勢力との抗争で13日までに少なくとも33人が死亡した。
ガザ地区の複数の治安関係筋によると、ハマスは先週10日の停戦発効後に戦闘員を徐々にガザ地区の街頭に送り込んでおり、13日には軍事部門、カッサム旅団のメンバーを展開。ハマスのガザ地区での広報を担当するイスマイル・アルサワブタ氏はロイターに対し、ハマスは「治安の空白」を容認しないと述べた。
パレスチナ人アナリストのリハム・オウダ氏は、ハマスはイスラエルに協力した勢力を抑制しようとしていると指摘。ガザ地区の新たな統治機関の一角を占めるに値すると誇示する意向もあるとの見方を示した。
ガザ地区の治安関係筋によると、停戦発効後にハマスの部隊がガザ地区の中心都市ガザ市で勢力を展開する一族に関係する「ギャング」の構成員32人を殺害。ハマス要員6人も死亡した。
ハマス関係者によると、ガザ市でハマスは「ドグモッシュ一族」と 抗争 を繰り広げている。ただ、治安当局者はガザ市で どの勢力が ハマスの標的になったかは明らかにしておらず、 イスラエルの支援を受けていた疑いについても言及していない。
ハマスは先月、イスラエルに協力したとの疑いで3人の男性を処刑したと表明。公開処刑の映像がソーシャルメディアで拡散した。
米国のほかイスラエルなど多くの国がハマスの武装解除を求める中、ハマスとその対抗勢力との抗争は、ガザ地区に恒久的な和平をもたらす上で大きな課題として台頭しつつある。
▽トランプ氏やエジプトなどの仲介国、ガザ停戦に関する文書に署名<ロイター日本語版>2025年10月14日午前 3:42 GMT+9

[カイロ 13日 ロイター] – トランプ米大統領は13日、エジプトで開催されたパレスチナ自治区ガザの和平を巡る首脳会議で、仲介役を務めたエジプト、カタール、トルコと共にガザ停戦に関する文書に署名した。
トランプ大統領は会議に先立ち、エジプトのシシ大統領と会談。ガザ停戦を巡り「シシ大統領は非常に重要な役割を果たした」と述べ、謝意を示した。
シシ大統領は、 パレスチナと イスラエルと共存する「2国家解決」案 こそが和平に向けた唯一の道になると改めて表明。 エジプトはガザ復興サミットを主催すると述べた。エジプト大統領府によると、シシ氏はトランプ氏のほか、フランス、トルコ、カタールなどの首脳と会談。ガザ地区の停戦履行のほか、今後の復興に向けた取り組みについて協議した。
トランプ氏はガザ地区の復興がこれから始まるとし、復興には非武装化が必要になるとの認識を示した。
▽トランプ氏、イランと取引に応じる用意 「テロ放棄が地域に有益」<ロイター日本語版>2025年10月14日午前 12:19 GMT+9

[13日 ロイター] – トランプ米大統領は13日、イスラエル国会で行った演説で、イランの準備ができ次第、米国はイランと「ディール(取引)」を行う用意があると述べた。
トランプ氏は「イランの準備ができれば応じる。友好と協力の手は差し伸べられている」とし、「この地域にとってイラン指導部がテロリストを放棄し、イスラエルが存在する権利を認めることほど有益なことはない」と述べた。
イランのアラグチ外相は11日、 国営テレビで「米国から合理的でバランスのとれた公正な提案が得られれば、イランは検討する」と表明。イランは米国と仲介者を通して対話を続けていると述べていた。
▽イスラエル首相、ガザ巡るエジプト会合に出席せず<ロイター日本語版>2025年10月13日午後 11:50 GMT+9

[13日 ロイター] – イスラエル首相府はネタニヤフ首相がエジプトのシャルムエルシェイクで13日に開催されるガザ紛争終結に関する会合に出席しないと発表した。
声明は、ネタニヤフ首相が、トランプ米大統領から会合に参加するよう招請されていたが、「(ユダヤ教の)祝日の始まりが近いため」辞退したとしている。「首相は、トランプ大統領の招請と平和の輪を広げる努力に感謝している」とした。
エジプト大統領報道官は先に、パレスチナ自治政府のアッバス議長とネタニヤフ氏が会合に参加する予定だと述べていた。
トルコ当局者によると、トルコのエルドアン大統領が他の首脳らの支持を得て、ネタニヤフ首相の出席を外交的に反対したという。
