▽ハマス、4人の遺体を引き渡し イスラエルは人道支援削減を警告<ロイター日本語版>2025年10月15日午前 7:10 GMT+9
Nidal Al-Mughrabi, Maayan Lubell

[カイロ/エルサレム 14日 ロイター] – パレスチナ自治区ガザで14日、イスラム組織ハマスが新たに人質4人の遺体を引き渡すと発表した。ただ、イスラエルがガザ地区への人道援助を削減すると警告したほか、ハマス戦闘員らが路上で男性を処刑するなど、先行きは見通せない。
イスラエル当局は、ハマスが死亡した人質の遺体を引き渡さず停戦協定に違反したとして、エジプト南部国境との検問所の開放を少なくとも15日まで延期すると発表した。
この数時間後、ハマスは仲介者らに対し、1900GMT(日本時間15日午前4時)時から遺体4体をイスラエルへ引き渡すと伝えたと語った。
その後、イスラエル軍は、赤十字がハマスから4人分の棺を受け取ったと発表した。
これより先、トランプ米大統領も、ハマスが人質の遺体を返還するという約束を破っていると非難。「もし彼らが武装解除しないなら、われわれが武装解除する。そして、それは速やかに、おそらく武力により行われるだろう」と述べた。 もっと見る
イスラエル軍がガザから部分撤退したことを受け、ハマスは市街地の一部を急速に奪還した。13日遅くに拡散されたビデオには、ハマス戦闘員が両手を後ろ手に縛られた7人の男性をガザ市内の広場に引きずり出し、膝をつかせた後、背後から銃撃する様子が映っている。近隣の店先に数十人の傍観者がいる様子も見て取れた。
ハマスの情報筋は、この動画が13日に撮影され、ハマス戦闘員が処刑に参加したことを確認した。ロイターも地形から場所を確認した。
▽ハマスは武装解除を、さもなくば武力行使も辞さず=トランプ氏<ロイター日本語版>2025年10月15日午前 4:40 GMT+9

[14日 ロイター] – トランプ米大統領は14日、自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に、パレスチナ自治区ガザの停戦合意の「第2段階が今から始まる」と投稿した。
その後、ホワイトハウスでアルゼンチンのミレイ大統領と会談した際、パレスチナのイスラム組織ハマスに対し、武装解除しなければ強制的に武装解除させると伝えたことを明らかにした。ハマスは武装解除に同意したという。
「もし彼らが武装解除しないなら、われわれが武装解除する。そして、それは速やかに、おそらく武力により行われるだろう」と述べた。
トランプ大統領が13日にイスラエルとエジプト訪問から戻って以降も、ガザ地区では支援物資の搬入が制限され暴力行為が続くなど、和平計画の見通しに暗雲が立ち込めている。
