Yizhu Wang

  • ザイオンズ、子会社が引き受けた融資で5000万ドルの貸倒償却計上
  • ウェスタン・アライアンス、担保を差し入れなかった借り手に対応

16日の米株式市場で地方銀行株が下落。地銀2行が、不正の疑いがある融資の問題を明らかにした。借り手の信用力を巡り、さらなる亀裂が生じているとの懸念が強まった。

  ザイオンズ・バンコープの株価は一時9.7%安。サンディエゴに本社を置く完全子会社のカリフォルニア・バンク・アンド・トラストが引き受けた融資で、5000万ドル(約75億円)の貸倒償却を計上したと発表した。

  ウェスタン・アライアンス・バンコープは一時11%急落。第1順位の担保を提供しなかった借り手への対応を進めていると明らかにした。ただ、この問題が2025年の業績見通しに影響を及ぼすことはないとの見方を示した。同行は経営破綻した米自動車部品メーカー、ファースト・ブランズ・グループに対しても一定のエクスポージャーを抱えている。

  ザイオンズとウェスタン・アライアンスの広報担当者は、いずれもコメント要請にまだ応じていない。

  スティーブンスのアナリスト、テリー・マッケボイ氏は「10-12(第4四半期)入りにかけて、複数の銀行が『一時的な』信用イベントの発生を明らかにしていた」とインタビューで指摘。「こうした動きは銀行株の投資家の注目を集めている」と述べた。

  それぞれの信用イベントが個別の事例であったとしても、焦げ付き融資で損失を計上する銀行のニュースが過去2カ月に相次いでいる。米サブプライム(信用力の低い個人向け)自動車ローン会社トライカラー・ホールディングスが先月に破綻した後、JPモルガン・チェースは1億7000万ドルの貸倒損失を計上し、フィフス・サード・バンコープは最大2億ドルの減損損失を計上する見通しだ。

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原題:Zions, Western Alliance Disclose Bad Loans Tied to Alleged Fraud、Regional Banks Slide as Zions Credit Mess Spurs Selling (1)(抜粋)