Eliza Ronalds-Hannon、Libby Cherry

  • 低所得層向けに車の販売と融資を提供するディーラーに資金を供給
  • トライカラーに続く破綻、背景にサブプライム自動車ローン延滞増加

サブプライム(信用力の低い個人向け)自動車販売店に融資を行うプライマレンド・キャピタル・パートナーズが、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請した。低所得層向けにサービスを提供する米経済の一角で、信用リスクがくすぶっていることを改めて浮き彫りにした。

  同社は低所得層向けに車の販売と融資を一括して提供する「バイ・ヒア・ペイ・ヒア」型のディーラーに資金を供給している。債務利払いを履行できず、数カ月にわたり債権者と交渉を続けてきたが、今回の破産申請に至った。

  プライマレンドは発表文で、破産法の管理下で事業売却を進める方針を示す一方、自社の借り手に対する融資およびローン管理を継続すると説明した。また既存の貸し手から破産手続き中のつなぎ融資の提供を受ける確約を得たとしている。

  テキサス州の裁判所に提出された書類によると、同社の資産と負債はいずれも推定約5億ドル(約760億円)。

  数週間前には、サブプライム自動車ローン会社トライカラー・ホールディングスが突如として経営破綻に追い込まれ、投資家に衝撃が走った。

  トライカラーは現在、詐欺や不正行為の疑いで調査を受けているが、同社もまた、消費者を直撃している金融的な痛みのあおりを受けている。米国ではサブプライム自動車ローンの返済に苦戦する借り手が増えており、延滞率が記録的な高水準に達している。

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原題:Subprime Lender PrimaLend Enters Bankruptcy After Default (1)(抜粋)