就任早々のASEAN首脳会議に出席、冒頭のスピーチを英語で行うなど高市総理のパフォーマンスに注目が集まっている。明日はトランプ大統領と初めての首脳会談を行う。安倍元総理を共通の友人に持つ2人。個人的には馬が合うのではないか、そんな印象を持っている。就任早々の支持率は70%を超えている。とりわけ若者層の支持率が高い。自民党の首相でこれだけ若者に支持された歴代総理はいないのではないか。保守を自任する高市氏、この支持率の高さはは何が原因なのか。初めての女性総理という新鮮さ、「決断と前進の内閣」に象徴される決断力、閣僚の指名・承認も短時間に完了させた。「鉄の女」と言われた英国のサッチャー首相を尊敬するなど、この人には決然とした雰囲気が付き纏う。イメージ先行ではあるが、日本の政界にはなかった“破壊力”と“熱量”も付き纏っている。

日本で人気が沸騰しているのはよくわかる。では同盟国・米国の評価はどうか。産経新聞が今朝、神田外語大講師ジェフリー・ホール氏のインタビューを掲載している。ホール氏は米公共ラジオ(NPR)など海外メディア計7社から取材が相次いだという。同氏によると高市総理を「極右」と警戒する記者がいる一方、トランプ政権や米保守層には「タフで信頼できる味方」になり得るとの期待があるという。「日本が初の女性指導者を選出した歴史的意義に焦点を当てている。小泉氏や玉木氏のような男性が首相になっていたら、恐らく日本への注目度はもっと低かった。トランプ大統領も高市首相を『高い知性と強さを兼ね備えた、非常に尊敬される人物』と評するなど好意的にみている。トランプ氏が高市政権に敵対的な姿勢を取らないという前向きな兆候だ」。米国の評価は総じて高い。とりわけトランプ大統領をはじめ保守層の期待感は大きいようだ。

「米主要メディアは、米国人が男性優位と捉える日本で高市首相が『ガラスの天井を破った』ことに注目している。しかし、彼女の保守的な考えを男女平等に反するものだとしている。高市首相を『強硬保守』や『極右』、『国家主義者』と位置付け、彼女の首相就任は日本政治の右傾化を示すとみている」。これはおそらくリベラル派を代表する見解なのだろう。日米とも左派勢力の見方には共通性がある。個人的にはそれ以上に同氏の次の発言に注目している。「私は7つの海外メディアから取材を受けたが、ほとんどが高市首相のヘビーメタル好きを尋ねてきた」。ヘビメタといえば激しさを象徴するロック音楽だ。政治家には珍しい。ググってみらた「大音響のサウンドで、抑圧に抗う精神や自由・解放といったテーマを表現する」とある。政治の世界には右翼に左翼、保守にリベラルなど既成概念に縛られた考え方がある。これも一つの抑圧だろう。抑圧のくびきを解き放つ、いいじゃないか、期待しよう。