▽ロシア、ウクライナ東部で攻勢 ドネツク州の要衝ポクロフスクで攻防<ロイター日本語版>2025年10月28日午前 2:16 GMT+9

[キーウ 27日 ロイター] – トランプ米大統領のウクライナ停戦の仲介の試みが不調に終わる中、ロシアはウクライナ東部での攻勢を強めており、ウクライナ軍は27日、東部ドネツク州の要衝ポクロフスクの防衛態勢強化を急いでいると明らかにした。
ロシアはポクロフスクをドネツク州全域の制圧に向けた重要拠点と位置づけており、ウクライナ軍によると、約200人のロシア軍兵士が市内に入った。ゼレンスキー大統領も26日、ポクロフスク市内とその周辺で激しい戦闘が続いていると確認。ロシア国防省は、ロシア軍部隊が鉄道の駅周辺で前進を試みていると明らかにしている。
ゼレンスキー大統領は米ニュースサイトのアクシオスに対し、ウクライナ情報機関の分析として、ロシアのプーチン大統領はドネツク州とルハンスク州で構成する「ドンバス」全域を「10月15日までに掌握する」と主張していたと述べた。ロイターはこの件に関して独自に確認できていない。
▽トランプ氏「ミサイル実験より戦争終結を」 プーチン氏批判<ロイター日本語版>2025年10月27日午後 10:44 GMT+9

[米大統領専用機上 27日 ロイター] – トランプ米大統領は、ロシアのプーチン大統領について、原子力推進ミサイルの実験を行うのではなく、ウクライナでの戦争を終結させるべきだと述べた。また、米国がロシア沿岸に原子力潜水艦を配備していることも明らかにした。
大統領専用機「エアフォースワン」上で記者団に述べた。ホワイトハウスが音声を公開した。
プーチン大統領は26日、原子力推進の新型巡航ミサイル「ブレベスニク」の発射実験が成功し、今後実戦配備に向けた準備を進めていくと表明した。実験では1万4000キロ(8700マイル)を飛翔し、滞空時間は約15時間に及んだという。 もっと見る
トランプ氏は、これについて記者団の質問に答え「(ロシアは)世界最高の原子力潜水艦が自分たちの海岸のすぐ沖にいることを知っている。8000マイルも飛ばす必要はない」と発言。
「プーチンがそうした発言をするのは適切ではないと思う。1週間で終わるはずだった戦争が、いまや4年目に突入している。ミサイルを実験するよりも、戦争を終わらせることを優先すべきだ」と述べた。
クレムリン(ロシア大統領府)はトランプ氏の発言について、ロシアが米国との対話構築に前向きとしつつも、「同国、そしてプーチン大統領は第一に自国の国益を優先する」と言明。ロシアは新兵器開発によって、自国の安全を確保すると述べた。
その上で、ミサイル実験が「ロシアと米国の関係を緊張させることはない」と強調した。
▽ウクライナがモスクワなど無人機攻撃 193機撃墜 1人死亡<ロイター日本語版>2025年10月27日午後 3:31 GMT+9
[27日 ロイター] – ロシア当局は27日、モスクワに向かっていた多数のウクライナの無人機(ドローン)34機を撃墜したと発表した。
その他の地域でも160機近くを撃ち落とした。この攻撃により少なくとも1人が死亡、5人が負傷した。
モスクワで大きな被害の報告はない。ロシアは民間への影響がない限り、自国領土内の被害状況を明らかにすることはほぼない。
国防省によると、今回撃墜されたウクライナのドローンは合計193機。うち47機はウクライナと国境を接するロシア南西部ブリャンスク州で撃墜した。
同州のボゴマズ知事は通信アプリ「テレグラム」で、ウクライナのドローンがミニバスを攻撃し、運転手1人が死亡、乗客5人が負傷したと述べた。
これに先立ち、ロシア当局は27日未明、モスクワ市内にある4空港のうち2カ所が閉鎖されたと発表していた。ウクライナの無人機攻撃に防空システムが対応したためだとしている。
モスクワのソビャーニン市長は、モスクワ時間26日午後10時(日本時間27日午前4時)前から5時間で28機のドローンを撃墜したと、テレグラムに投稿した。
航空当局によると、2240GMT(同7時40分)から安全確保のためにドモジェドヴォ空港と小規模のジューコフスキー空港が一時閉鎖された。
ウクライナは、ロシアの戦争遂行に重要なインフラ施設を標的にしていると繰り返している。
