- FOMCが0.25ポイント利下げ、エヌビディア時価総額が5兆ドル
- 米韓が通商交渉で合意、30日に米中首脳会談、大手ハイテク決算

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「既定路線」にあらず
米連邦公開市場委員会(FOMC)はフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを0.25ポイント引き下げ3.75-4%に設定した。利下げは2会合連続。バランスシートのランオフ(償還に伴う保有証券減少)を12月1日で終了するとも明らかにした。会合後の声明では、「ここ数カ月で雇用へのリスクが高まった」と指摘した。マイラン連邦準備制度理事会(FRB)理事が再び0.5ポイント利下げを求めた一方、カンザスシティー連銀のシュミッド総裁は金利据え置きを主張して反対票を投じた。パウエル議長は会合後の記者会見で「12月会合での追加利下げは既定路線ではない。そう呼ぶ状況からは程遠い」と語った。
初の5兆ドル
エヌビディアが世界で初めて時価総額5兆ドル(約760兆円)を突破した。ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)による一連の提携拡大が、人工知能(AI)ブームをさらに加速させている。株価の終値は3.1%高の207.16ドル。時価総額は5兆ドルの大台をやや上回って終えた。約4カ月前に4兆ドルを超えたばかりだった。フアン氏は、ノキアやサムスン電子、現代自動車グループなどと、次々に供給合意を結んでいる。
合意
米国と韓国が通商交渉で合意した。韓国大統領府の金容範政策室長は米国の造船業に1500億ドル(約22兆8400億円)を投資し、残り2000億ドルを米国と日本が結んだものに類似した投資枠組みに充てると説明。ただ、この枠組みによる米国への投資は年200億ドルに制限されると述べた。韓国車に対する米国の関税は15%に引き下げられることになった。韓国ウォンは上昇。
米中首脳会談
トランプ米大統領は、合成麻薬フェンタニルを巡る中国の協力を理由に、米国が中国製品に課している関税を引き下げるとの見通しを明らかにした。30日の習近平国家主席との会談では、米エヌビディア製の画像処理半導体(GPU)「ブラックウェル」を巡り協議する見込みだとした。両首脳は会談で緊張緩和を目指している。
ハイテク決算
アルファベットの7-9月(第3四半期)決算では、売上高が市場予想を上回った。AI関連の新興企業がグーグルの支援や計算能力を求める動きが広がり、クラウド部門の業績が伸びた。マイクロソフトは注目度の高いクラウドコンピューティング事業「Azure(アジュール)」の伸びが、一部投資家の期待に届かなかった。全体の売上高と1株当たり利益はともに予想を上回った。メタ・プラットフォームズは2026年の総経費が大幅に増加する見通しを示した。AI分野の投資を歴史的水準で継続する方針も明らかにした。
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