▽ロシアが原子力魚雷「ポセイドン」の実験成功 プーチン氏、能力を誇示<ロイター日本語版>2025年10月30日午前 2:49 GMT+9

[モスクワ 29日 ロイター] – ロシアのプーチン大統領は29日、核兵器搭載型の原子力魚雷「ポセイドン」の実験が28日に行われ、成功したと述べた。ロシアは21、22両日に原子力推進式巡航ミサイル「ブレベスニク」の発射実験と、核兵器の使用を想定した演習も実施。ウクライナとの戦闘を巡って西側諸国の圧力に屈しないという意思を示したとみられる。
プーチン氏は、ウクライナとの戦闘で負傷したロシア兵らを29日に訪問したモスクワの病院でポセイドンの実験に成功したと発言し、「これほどのものは他にない」とその能力の高さを誇示した。
ロシアメディアによると、ポセイドンは全長20メートル、直径1.8メートル、重量100トン。軍事専門家らによると、射程1万キロ(6200マイル)、時速185キロ程度と推定され、使用すれば沿岸地域に壊滅的な被害を与える可能性があるという。
プーチン氏は2018年にポセイドンとブレベスニクを初めて公表した。米国のミサイル防衛網整備計画や、北大西洋条約機構(NATO)拡大の動きに対抗するものだとしている。ロシアを「張り子の虎」と呼び、圧力を強めるトランプ米大統領に対し、ロシアが核兵器を含む軍事面で依然として互角で、核軍縮を巡るロシアの提案に応じるべきだとの意図も込められているとみられる。
▽ロシア特使「和平への道歩んでいる」、1年以内に戦争終結との見方<ロイター日本語版>2025年10月30日午前 12:47 GMT+9

[リヤド 29日 ロイター] – ロシアのドミトリエフ特使(国際経済・投資協力担当)は、サウジアラビアで開かれた投資会議で、ウクライナ戦争は1年以内に終結するとの見方を示した。
ドミトリエフ氏はサウジの首都リヤドで、「われわれは和平への道を歩んでいると確信しており、ピースメーカー(平和の構築者)としてそれを実現する必要がある」と言及。ウクライナの和平は1年以内に実現可能かとの質問に対し、「そう信じている」と答えた。
また、世界最大級の天然資源保有国である米国、サウジ、ロシアの協力を称賛し、こうした協力により世界はより安全になるとの見方を示した。
さらに、ロシア周辺の地域紛争に注目が集まる中、「われわれはそれがより大きな紛争へとエスカレートすることを望んでいない」とし、状況を悪化させないためにこれまでよりも良い対応をする必要があると語った。
ドミトリエフ氏は先週末、トランプ政権の代表者らとの協議のため、米国を訪問していた。 もっと見る
▽米、NATO東部地域から一部部隊撤退へ=ルーマニア国防省<ロイター日本語版>2025年10月30日午前 1:54 GMT+9

[ブカレスト 29日 ロイター] – ルーマニア国防省は29日、自国のミハイル・コガルニチャヌ空軍基地に駐留する予定だった兵員を含め、米国が北大西洋条約機構(NATO)域内東部に駐留する部隊の数を削減する計画を通告したと明らかにした。
「米国の決定はいくつかのNATO諸国で部隊を展開する旅団の欧州におけるローテーションを停止するというものだ」と説明。米国が自国国境とインド太平洋地域に重点を置く中、今回の決定は予想されていたとし、およそ1000人の米兵がルーマニアに駐留し続けることになると言及。声明によると、1カ月前に1000─1200人の米軍部隊がローテーションで撤退しており、補充は行われないという。
また、「今回の決定はNATOが東部地域でのプレゼンスと活動を強化し、米国がこの地域での軍事態勢を調整できるようになったことも考慮された」と指摘。撤退する部隊の具体的な数は明らかにしなかった。
ルーマニアのモステアヌ国防相は記者会見で、同旅団はルーマニア、ブルガリア、ハンガリー、スロバキアに部隊を派遣していると説明。ルーマニアと米国の関係は依然として強固であるとした上で、NATO軍による恒久的なプレゼンスは米軍兵士を含む約3500人と「相当な規模」であると述べた。
その上で「外国軍全体がわれわれを守るためにここに駐留することを期待するのは非現実的だ。われわれはルーマニア軍への投資を続けていく」と述べた。
米軍は、ルーマニアから撤退する米軍部隊を補充しないという決定は「米国の欧州からの撤退や、NATOへのコミットメント低下を示すシグナルではない」としている。
▽ウクライナがモスクワを標的に、無人機で3夜連続=ロシア当局<ロイター日本語版>2025年10月30日午前 12:05 GMT+9
[29日 ロイター] – ウクライナが3夜連続で無人機(ドローン)をモスクワに向けて飛ばし、他のロシア地域も標的にした。ロシア当局が29日に明らかにした。
エネルギーインフラを標的とした。ウクライナ参謀本部はメッセージアプリ「テレグラム」への投稿で、同国軍がモスクワから約800キロ離れたマリ・エル共和国および同共和国の南に位置するウリヤノフスク州の製油所、さらに南部スタブロポリのガス工場を攻撃したと発表した。
ロシアの防空部隊は夜間に計100機のウクライナ無人機を破壊。そのうちの6機はモスクワ州で、残りは11州とクリミア上空だったという。
ウクライナはここ数カ月、モスクワや他のロシア地域に対する長距離無人機攻撃を続けている。
モスクワのソビャニン市長はテレグラムで、モスクワへいくつかの波状攻撃があったと述べた。
ロシア当局によると、モスクワ内4空港のうち3カ所、国内のその他いくつかの空港が安全上の理由から一時閉鎖された。
ロシアが併合したクリミアのシンフェロポリ市では、燃料と潤滑油を保管する貯蔵コンテナが無人機攻撃を受け、火災が発生。負傷者はなかった。現地当局者が明らかにした。
マリ・エル共和国では、工業施設付近で攻撃が記録されたが、損傷はなかった。さらにウリヤノフスク州では、無人機が撃墜され、一時火災が発生した。地元当局が明らかにした。
一方、ウクライナメディアによると、ウクライナはロシア南部ブジョンノフスク地帯にあるルクオイル(LKOH.MM), opens new tabグループ傘下のスタブローレン化学工場を攻撃した。同工場はロシアの主要ポリエチレン・ポリプロピレン生産者の一つ。
