Todd Gillespie
- 「打開の道筋は成長路線」、リセッションが起きる可能性は低い
- 米など先進国、債務主導の景気刺激策に依存-市場で懸念広がる
ゴールドマン・サックス・グループのデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は、米国の債務水準が膨張を続ける中、経済成長のペースが改善しなければ「ツケを払う」事態に直面する恐れがあると述べた。

ソロモン氏は30日、ワシントンのエコノミック・クラブが主催したデービッド・ルーベンスタイン氏とのインタビューで、「現行の進路を継続し、成長率を引き上げることができなければ、ツケを払う時が訪れるだろう」と発言。「打開の道筋は成長路線だ」と話した。また、短期的にリセッション(景気後退)が起きる可能性は「低い」との見方も示した。
同氏の発言は、米国をはじめとする西側諸国が債務主導の景気刺激策に依存しつつあるとの広範な懸念を反映したものだ。こうした傾向は、新型コロナ禍期に講じられた対策が個人消費を押し上げて以降、特に強まっている。
「財政刺激策と積極的な財政出動は、もはや民主主義経済の運営そのものに深く組み込まれている」とソロモン氏は指摘。米国や他の先進国に対する金融界の懸念に言及し、「この傾向は過去5年間で顕著に加速している」と語った。
ソロモン氏は今週、米自動車ローンのトライカラー・ホールディングスと自動車部品業者ファースト・ブランズ・グループ破綻で表面化した不安について、金融システムを脅かすシステミックリスクは信用市場に見られないと話していた。
| 関連記事 |
|---|
| ゴールドマンCEO、信用市場を不安視せず-システミック危機見られず ゴールドマンCEO、米地銀の損失「個別事例」も融資基準への警鐘 (1) ゴールドマン、年内に追加の人員削減へ-AI活用による効率化を強調 |
原題:Goldman CEO Says US Heading for Debt ‘Reckoning’ If Growth Flags(抜粋)
