Trevor Hunnicutt, Ismail Shakil, Kanishka Singh

[釜山(韓国)30日 ロイター] – トランプ米大統領は30日、国防総省に対し核兵器実験を直ちに開始するよう指示したと明らかにした。実施されれば33年ぶり。
韓国の釜山で行われる中国の習近平国家主席との会談に向かうため大統領専用ヘリコプター「マリーン・ワン」に搭乗中、交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」で突然の発表を行った。
「他国の核実験プログラムを踏まえ、同等の核兵器実験を開始するよう戦争省(国防総省)に指示した。そのプロセスは直ちに開始する」と投稿した。
詳しくは説明せず、記者の質問にも答えなかった。言及しているのが国家核安全保障局によって実施される核爆発実験なのか、核搭載ミサイルの飛行実験なのか、現時点では明らかでない。
大統領は米中首脳会談後、大統領専用機内で記者団に対し、米国が他の核保有国に遅れを取らないようにするために核実験を再開することは適切だとし、実験場は後で決めると述べた。
トランプ大統領が核兵器実験を再開するという決定を下した背景には、中国がここ数年で核保有量を急速に拡大したことがある。ロシアのプーチン大統領は26日、原子力推進の新型巡航ミサイル「ブレベスニク」の発射実験が成功し、今後実戦配備に向けた準備を進めていくと表明した。 もっと見る
ロシア国営通信社RIAによると、同国のある重鎮議員は、トランプ大統領の決定は予測不可能で公然たる対立という新時代の到来を告げるものだと述べた。
中国外務省は、米国が核実験モラトリアム(一時停止)のコミットメントを守り、世界の戦略的バランスと安定を維持するよう求めた。
▽米副大統領「核戦力検証は安保に重要」、トランプ氏の核実験再開方針受け<ロイター日本語版>2025年10月31日午前 5:57 GMT+9

[ワシントン 30日 ロイター] – バンス米副大統領は30日、 トランプ大統領が国防総省に対し核兵器の試験を直ちに開始するよう指示したことに関連し、米国にとって核戦力の検証は国家安全保障の確保に重要になるとの考えを示した。
バンス氏はホワイトハウス前で記者団に対し 「米国が保有する核戦力が実際に適切に機能していることを確認するのは、国家安全保障の重要な一部になる」とし、 「適切に機能していることは承知しているが、 継続的に検証する必要があり、トランプ大統領は 確実に実施したい考えだ」と語った。
トランプ大統領は30日、韓国の釜山で行われる中国の習近平国家主席との会談に向かうため大統領専用ヘリコプター「マリーン・ワン」に搭乗中、国防総省に対し核兵器の試験を直ちに開始するよう指示したと交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に投稿した。
