Kevin Kingsbury、Brian W Smith

  • ザッカーバーグ氏、これまで以上に積極的なAI投資方針を表明
  • AI関連の設備投資、これからが本番-モルガン・スタンレー

ソーシャルテクノロジー大手の米メタ・プラットフォームズは30日、投資適格級としては今年最大となる300億ドル(約4兆6200億円)の社債を発行すると明らかにした。今回の起債には過去最高となる1250億ドルの需要が投資家から寄せられた。

  マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は前日、今後数年間はこれまで以上に積極的な人工知能(AI)投資を行うと述べていた。モルガン・スタンレーによると、いわゆるハイパースケーラーと呼ばれる大手テクノロジー企業は、データセンターなどのインフラ分野に2028年末までに総額約3兆ドルを投じる見込みだ。その約半分は自社のキャッシュフローで賄われる見通しだという。

  今回の社債発行は、2023年に310億ドル相当を起債したファイザーに迫る規模となる。投資家の注文額1250億ドルは、2018年にCVSヘルスが400億ドル相当を起債した際の1200億ドルを上回り、過去最高を更新した。

  テクノロジー企業による社債発行は今後さらに増える見通しだ。モルガン・スタンレーの社債調査部門グローバル責任者アンドルー・シーツ氏は、AI投資の資金調達において信用市場が重要な役割を果たすとみている。

  「AIに関連した設備投資の大部分は、これから本格化する段階にある」とシーツ氏は30日、ブルームバーグのインタビューで語った。「本格化の初期段階にあり、このテーマは今後もしばらく続くだろう」と話した。

  これより先、公に話す権限がないとして匿名を条件に語った同関係者によれば、メタは5-40年物のドル建て債6本のマーケティングを開始した。40年債のIPT(イニシャル・プライス・トーク)は米国債利回りに対し約1.4ポイントの上乗せとなる見込み。

  シティグループとモルガン・スタンレーが主幹事を担当する。

原題:Meta to Sell $30 Billion of Bonds in Year’s Biggest Offering (5)(抜粋)