▽米中、船舶入港料1年停止へ 首脳会談で合意<ロイター日本語版>2025年10月31日午前 5:53 GMT+9

米中、船舶入港料1年停止へ 首脳会談で合意

[ロサンゼルス/ワシントン 30日 ロイター] – 米国と中国は30日、互いの船舶に課していた入港手数料を1年間一時停止する方針で合意した。トランプ大統領と習近平国家主席が韓国で行った会談での合意の一環。

トランプ米政権は今月、中国関連の船舶を対象に追加の入港手数料を徴収すると表明。中国も対抗措置として、米企業・個人が所有・運航する船舶、米国で建造された船舶、または米国籍船に対し、追加の港湾使用料を課すと発表し、海上輸送コストを押し上げていた。

▽米大統領、対中関税10%下げ表明 レアアース輸出継続や合成麻薬対策で<ロイター日本語版>2025年10月30日午後 8:17 GMT+9

Trevor Hunnicutt

[釜山(韓国)/北京 30日 ロイター] – トランプ米大統領は30日、中国が米国産大豆の購入を再開し、レアアース(希土類)の輸出を継続するほか、合成麻薬フェンタニルの違法取引を取り締まることを条件に対中関税を10%引き下げ、47%にすることで合意したと明らかにした。

フェンタニルに関連して引き上げた関税を20%から10%に引き下げるという。

トランプ氏と中国の習近平国家主席はこの日、韓国南部釜山の空軍基地で約2時間会談した。両者が対面で会談するのはトランプ政権1期目の2019年以来で、2期目では初めてとなった。

トランプ氏はこの日までのアジア歴訪を終え、大統領専用機内で記者団に対応。「素晴らしい会談だったと思う」とし、「10点満点中12点だ」と評価した。

習氏が米国へのフェンタニル流入阻止へ全力で取り組むと約束したとし、「彼らが本当に強力な行動を取っていると信じているため」関税を引き下げると述べた。

対中関税10%引き下げで合意、47%に 首脳会談受けトランプ氏

中国のレアアース輸出については、今後1年間の継続で合意し、おそらく延長されるだろうと指摘。「全て解決済みだ」とし、「これは全世界的な問題だ。米国だけの問題ではない」と述べた。中国はレアアース輸出規制を4月に導入し、今月に入って強化を表明していた。ただ、今回の合意が規制対象となる全てのレアアースをカバーしているかは不明だ。

またトランプ氏は、中国が米国産大豆やその他の農産物を「直ちに、膨大な量」購入するとも述べた。

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農産物貿易の拡大でも合意に達したほか、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を巡る問題の解決に取り組むことでも合意した。報復的な追加港湾使用料についても棚上げする。 もっと見る

トランプ大統領は、中国が米国のエネルギー購入に向けたプロセス開始で合意したことも明らかにした。 もっと見る

▽中国がティックトック譲渡協定承認、数カ月内に進展=米財務長官<ロイター日本語版>2025年10月31日午前 5:05 GMT+9

David Shepardson

中国がティックトック譲渡協定承認、数カ月内に進展=米財務長官

[30日 ロイター] – ベセント米財務長官は30日、中国が短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の譲渡協定を承認したことを明らかにした。今後数週間から数カ月以内に協定が前進するとみているとしたものの、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

ベセント氏はフォックス・ビジネス・ネットワークで、「クアラルンプールで、中国の承認を得るという点においてTikTokと合意をまとめた。今後数週間から数カ月のうちに進展し、最終的に解決策が見つかると予想している」と述べた。

中国商務省は30日の声明で、中国は米国とのTikTok関連の問題に適切に対処すると述べた。

TikTokはすぐにはコメントしなかった。

TikTokの米事業は約1億7000万人の利用者を抱えている。親会社の中国の字節跳動(バイトダンス)が米事業を分離しなければ米国での利用を禁止する新法を米議会が可決して以来、同アプリの今後を巡って不透明な状態が続いていた。

ベセント氏は26日、マレーシアの首都クアラルンプールで米中閣僚級協議を実施。米中当局者は、協議ではレアアース(希土類)のほか、TikTok米国事業の所有権移管などについても話し合ったとしていた。

また、トランプ氏と中国の習近平国家主席は30日、韓国南部釜山の空軍基地で約2時間にわたり会談した。