
【ニューヨーク=本間英士】米最大都市ニューヨークでアダムズ市長の任期満了に伴う市長選が4日投開票され、急進左派の民主党候補、マムダニ・ニューヨーク州下院議員(34)がクオモ前ニューヨーク州知事(67)らを破り、当選を確実とした。複数の米主要メディアが報じた。マムダニ氏は初のイスラム教徒のニューヨーク市長となる。
マムダニ氏は東アフリカ・ウガンダで生まれ、7歳でニューヨークに移住したインド系移民。「億万長者との戦い」を公言するなど社会主義的政策を志向しており、家賃値上げ凍結や市営バス無料化など生活に直結した公約に掲げることで、物価高に苦しむ市民の支持を得た。
一方、富裕層や大企業への大規模増税を主張しており、トランプ大統領はマムダニ氏を「狂った共産主義者」と敵視。市長に就任すれば連邦予算の拠出を制限すると警告した上で、無所属で出馬したクオモ氏への投票を呼びかけていた。
欧米の主要都市では、英首都ロンドンのカーン市長が2016年に初のイスラム教徒のロンドン市長に就任した。
▽米民主党、バージニアとニュージャージー2州の知事選も当選確実 いずれも穏健派の女性<産経ニュース>2025/11/5 12:25

米南部バージニア、東部ニュージャージー両州の知事選が4日投開票され、米主要メディアによると、いずれも野党民主党の新人で穏健派の女性候補が勝利を確実にした。
バージニアで当選確実となったのはスパンバーガー前下院議員(46)で、知事職を共和党から奪還し、同州初の女性知事となる。ニュージャージーはシェリル下院議員(53)で、民主党の知事の座を維持した。
スパンバーガー氏は選挙戦で、トランプ政権の高関税政策などが州民の生活に打撃を与えていると批判し、政権に対する不満の受け皿となった。4日夜の勝利演説で「われわれは未来のために結集し、全米に模範を示した」と述べ、来年11月の中間選挙に向けて民主党の躍進に期待を込めた。

共和党からはバージニア州知事選にアールシアーズ副知事(61)、ニュージャージー州知事選にチャタレリ元州下院議員(63)が出馬したが及ばなかった。(共同)
