米、ICBM「ミニットマン3」発射実験実施 ロシアに事前通告

[5日 ロイター] – 米国は5日、カリフォルニア州のバンデンバーグ宇宙軍基地で、核弾頭を搭載できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ミニットマン3」の発射実験を実施した。

ロシアのインタファクス通信は、ペスコフ大統領報道官の話として、米国はミニットマン3の発射実験について事前にロシアに通告したと報じている。

▽プーチン氏、核実験再開の提案起草を指示 トランプ氏発言に対抗<ロイター日本語版>2025年11月6日午前 8:49 GMT+9

プーチン氏、核実験再開の提案起草を指示 トランプ氏発言に対抗

Vladimir SoldatkinMark Trevelyan

[モスクワ 5日 ロイター] – ロシアのプーチン大統領は5日、核兵器実験の可能性に関する提案を起草するよう政府高官に指示した。核兵器実験を巡っては、トランプ米大統領が先週、国防総省に対し実験を直ちに開始するよう指示したと明らかにしていた。

プーチン大統領は、「私は外務省、国防省、情報機関および関連民間機関に対し、この問題を巡る追加情報を可能な限り収集し、安全保障会議で分析し、あらゆる取り組みを行うよう指示する」と言及。

ロシアは包括的核実験禁止条約に基づく義務を常に厳守してきたが、米国またはいずれかの核保有国がそのような兵器を実験すれば、ロシアもそれに応じるだろうと述べた。

ベロウソフ国防相はプーチン大統領に対し、米国の最近の言動は「直ちに本格的な核実験に備えることが望ましい」ことを意味すると指摘。その上で、ロシア北極圏ノバヤゼムリャ島の核実験場は、短期間でそういった実験を実施することが可能だと述べた。

ロシア軍のゲラシモフ参謀総長もプーチン氏に対し「もし今、適切な対策を講じなければ、米国の行動に適時に対応するための時間と機会が失われてしまう」と訴えた。

米国が最後に核実験を行ったのは1992年。ロシアは91年のソ連崩壊後は一度も行っていない。

国営タス通信によると、ロシア大統領府のペスコフ報道官は、プーチン氏は提案起草の具体的な期限は設定していないと説明。「核実験の準備を始めることの妥当性について結論を出すには、米国の意図を完全に理解するのに必要な時間と同じだけかかるだろう」と述べた。