▽西側の制裁で船舶に「前代未聞」の大量石油積載=石油商社CEO<ロイター日本語版>2025年11月6日午後 12:49 GMT+9

Yousef Saba

西側の制裁で船舶に「前代未聞」の大量石油積載=石油商社CEO

[アブダビ 5日 ロイター] – スイスの石油商社ガンバー・グループのトルビョルン・トルンクビスト最高経営責任者(CEO)は5日、西側諸国のロシアとイランに対する制裁により船舶に積載されている石油の量は過去最大級に膨らみ、世界の石油市場が供給過剰になるのを防いでいるとの見解を示した。アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国で開かれたエネルギー関係の会合で語った。

欧州連合(EU)、英国、米国はロシアのウクライナ侵攻を巡り一連の対ロシア制裁を科している。米国は先月、ロシアの石油大手ロスネフチ、ルクオイル(LKOH.MM), opens new tab 両社との取引を禁止した。

トルンクビスト氏は、制裁が引き起こす貿易の混乱は石油の供給過剰によって和らげられ、市場を安定的に保ち価格の変動を抑えていると指摘。だが制裁により「途方もない量」の石油が行き場を失い、一部はタンカーに積載されたままになっていると付け加えた。

同氏は「これは前代未聞の規模だ。このため、仮に全ての制裁が解除されれば、市場が極めて供給過剰になるのは明らかだ」と話した。

▽ロシア、東部2都市でウクライナ軍包囲と主張 降伏呼びかけ<ロイター日本語版>2025年11月5日午後 8:20 GMT+9

[モスクワ 5日 ロイター] – ロシア国防省は5日、ウクライナ東部ドネツク州ポクロフスクとハルキウ州クピャンスクでウクライナ軍部隊を包囲しており、降伏を促したと発表した。

国防省によれば、ロシア軍はポクロフスクとクピャンスクでウクライナ軍をほぼ包囲する挟撃作戦を展開している。同時に機動力の高い小規模部隊やドローンで兵たんをかく乱し、ウクライナ側の後方に混乱をもたらしたとしている。

ロシア、東部2都市でウクライナ軍包囲と主張 降伏呼びかけ

戦況図によると、ロシア軍はポクロフスクを完全包囲するまで数キロの地点に達した。クピャンスクでは大部分を掌握し、市内に通じる主要道路へ前進中とされる。

ウクライナのゼレンスキー大統領は3日、クピャンスクにはロシア兵は60人しかおらず、ウクライナ軍が掃討作戦中だと述べたが、ロシア国防省はこの発言を否定した。

ウクライナ部隊は「大釜」に閉じ込められ、ロシア軍の進撃で状況は急速に悪化しているとし、「ウクライナ兵が自力で助かる道は自発的な降伏以外にない」と主張した。