▽ウクライナ、国産長距離ミサイルでロシア領内攻撃 成功とゼレンスキー氏<ロイター日本語版>2025年11月14日午後 7:40 GMT+9

ウクライナ、国産長距離ミサイルでロシア領内攻撃 成功とゼレンスキー氏

[キエフ 14日 ロイター] – ウクライナのゼレンスキー大統領は14日、夜間に国産長距離巡航ミサイル「ロング・ネプチューン」でロシア領内の目標を攻撃したと明らかにし、ロング・ネプチューンの攻撃成功率が高まっていると述べた。

「わが国の兵士たちは夜間に、ロシア領内の指定された標的に対し『ロング・ネプチューン』を使用し成功を収めた。これはロシアの継続的なテロに対する、完全に正当な対応だ」とXに投稿。「ウクライナのミサイルは、事実上毎月、ますます意義のある、正確な成果をもたらしている」と述べた。

標的は明らかにしなかった。

ロング・ネプチューンは、ゼレンスキー氏が3月にの実戦での発射に成功したと明らかにした。射程は1000キロメートルとされる。

ウクライナ軍参謀本部は今週、ネプチューン型ミサイルを含む国産長距離兵器の有効利用を増やしており「敵にかなりの困難をもたらしている」と述べている。

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▽ロシアが無人機とミサイルでキーウ攻撃、8人死亡 エネ施設も標的<ロイター日本語版>2025年11月14日午後 10:34 GMT+9

Anastasiia MalenkoOlena Harmash

ロシアが無人機とミサイルでキーウ攻撃、4人死亡・数十人負傷

[キーウ 14日 ロイター] – ロシア軍は14日未明、ウクライナの首都キーウに対し大規模な無人機(ドローン)とミサイルによる攻撃を行った。ウクライナ当局によると、エネルギー施設や集合住宅、インフラが標的となり、6人が死亡した。南部での攻撃でも2人が死亡した。

ゼレンスキー大統領は、ロシア軍がドローン430機とミサイル18発を使用したと述べ、これまでのキーウへの攻撃で最大規模の一つだと強調した。「これらの攻撃に長距離兵器で応戦している。世界は制裁によってこうした生命への攻撃を止めなければならない」と訴えた。

ウクライナ空軍は、ドローンとミサイルの大半を撃墜したと発表した。一方で当局によると、落下した破片や火災の影響で、市内の高層マンションや学校、医療施設、行政機関の庁舎が被害を受けた。

ゼレンスキー氏はXに「悪質な攻撃だ。これまでに子どもや妊婦を含む数十人が負傷したことが分かっている。悲しいことに4人が死亡した」と投稿した。

またロシアのミサイル「イスカンデル」の破片によってアゼルバイジャン大使館が被害を受けたことも明らかにした。

キーウのクリチコ市長は、市内で子ども2人と妊婦1人を含む少なくとも29人が負傷したと述べた。暖房システムも被害を受け一部で供給が中断したが、緊急停電は解消されたという。

エネルギー省は中部キーウ州、南部オデーサ州、東部ドネツク州で部分的な停電が発生したと発表した。

キーウ州の知事は、ドローンとミサイルによる攻撃で7歳の子どもを含む6人が負傷し、複数の地区で火災が発生したと述べた。

▽ロシア黒海主要港にウクライナ攻撃、石油輸出停止 世界供給の2%<ロイター日本語版>2025年11月15日午前 2:21 GMT+9

ウクライナ、ロシア黒海の主要石油港ノボロシースクを無人機攻撃

[モスクワ 14日 ロイター] – ロシアの黒海沿岸にあるコモディティー(商品)の主要輸出港ノボロシースクで14日、石油の輸出が停止した。業界関係者がロイターに明らかにした。これに先立ち、ロシア当局者が、同港がウクライナ軍の無人機(ドローン)攻撃を受けたと述べていた。

ノボロシースク港からの輸出は日量220万バレルで、これは世界供給の2%に相当する。

攻撃の報道を受けて供給不安が意識され、原油価格は一時2%以上の上昇となった。

ノボロシースクでは、停泊中の船舶や複数の集合住宅が損傷し、船員3人が負傷。石油貯蔵施設で一時火災が発生した。

ノボロシースクのあるクラスノダール州のヴェニアミン・コンドラチエフ知事はソーシャルメディア上で、甚大な被害を受けたことを確認。「一晩中、170人以上の人々と50以上の機材が攻撃の余波に対処し、迅速に消火活動を行い、住民を支援した」とした。

関係者によると、ロシアの石油パイプライン運営会社トランスネフチはノボロシースクへの供給を中止した。

隣接するターミナルからカザフスタン産石油を輸出しているカスピ海パイプライン・コンソーシアム(CPC)も、ドローン警報が解除されるまで輸出作業を中断した。

業界関係者によると、ノボロシースク経由の10月の原油輸送量は322万トン(日量76万1000バレル)、1─10月は2471万6000トンだった。石油製品の輸出は10月に179万4000トン、1─10月は1678万3000トンだった。

ウクライナは8月以降、ロシアの石油関連施設への攻撃を強化している。ゼレンスキー大統領は14日、夜間に国産長距離巡航ミサイル「ロング・ネプチューン」でロシア領内の目標を攻撃したとXに投稿した。

ウクライナの声明によると、ロシアのS-400防空システムとミサイル保管施設にも被害が及び、爆発と火災が発生したという。ロイターはこれらの詳細を独自に確認することはできなかった。