Mark Niquette
- 失業率算出に用いられる家計調査データを事後的に収集できなかった
- 9月の小売売上高は11月25日、9月の耐久財受注は11月26日に発表
米労働統計局(BLS)は、10月分の雇用統計を発表しないと明らかにした。同月分の雇用者数データは、12月に発表予定の11月分に組み込む方針だとしている。
BLSは10月分について、失業率など重要指標の算出に用いられる家計調査データを事後的に収集することができなかったと説明。11月分の雇用統計は12月16日に発表される予定。よって、米連邦準備制度理事会(FRB)当局者は、年内最後の連邦公開市場委員会(FOMC)会合前にこのデータを入手できないことになる。
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雇用統計は家計調査と事業所調査の2種類から構成されており、後者が非農業部門雇用者数の基となる。BLSは11月分について、両調査のデータ収集期間を延長することも明らかにした。
エコノミストらは、家計調査データについては労働集約的な収集方法のため欠測となる可能性があると指摘していたが、それでも10月分の雇用者数データは発表されると見込んでいた。
多くの企業は記録を保管し雇用者数を電子的に報告できる一方、個人に電話で連絡し、10月の特定週の就業状況を思い出してもらう作業を事後に行うのはより困難だ。
経済統計ではこのほか、9月の米小売売上高統計は11月25日に公表されると、商務省国勢調査局がウェブサイトで明らかにした。また、9月の米耐久財受注統計は翌26日に発表される予定。いずれの統計も政府機関の閉鎖により公表が延期されていた。
原題:BLS Cancels October Jobs Report, Couldn’t Collect Some Data (2)(抜粋)
