▽イラン、米との核協議再開に向けサウジ皇太子に説得要請=関係者<ロイター日本語版>2025年11月21日午前 7:44 GMT+9

Parisa Hafezi

イラン、米との核協議再開に向けサウジ皇太子に説得要請=関係者

[ドバイ 20日 ロイター] – イランはサウジアラビアに、米国が核協議再開に応じるよう説得してほしいと要請している。イラン政府がイスラエルによる核施設への再空爆の可能性や、国内経済が悪化の一途をたどる状況に不安を感じている様子が読み取れる。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

イランとサウジのメディアは17日、イランのペゼシュキアン大統領がサウジの政治的実権を握るムハンマド皇太子の訪米前に書簡を送ったと伝えた。

複数の関係者はロイターに、この書簡でペゼシュキアン氏はイランが「対立を求めず」、地域協力を深めるとともに、「(イランの)権利が保障されるなら外交を通じて核開発問題を巡る論争を解決することに前向き」だとの意向を示したと語った。

イラン外務省の報道官は19日、ペゼシュキアン氏がムハンマド皇太子に届けたメッセージは「純粋に二国間」の形式だと説明。サウジ政府はコメント要請に回答がなかった。

6月にイスラエルと米国がイランの核施設を空爆して以来、イランと米国の核協議は停止したままとなっている。

こうした中で関係者の1人は、イランは米国との協議再開のための窓口を模索しており、ムハンマド皇太子も平和的な解決を要望しているので、トランプ米大統領にメッセージを伝える役割を請け負ったと指摘した。

この関係者は、ムハンマド氏がトランプ氏にこの問題で手助けする用意があるとも申し出たと付け加えた。

元イラン外交官は「仲介ルートをオマーンやカタールから、米国への直接的な影響力と緊張を和らげようとする決意を持つ国(サウジ)に切り替えることは、(イランにとって)現在の環境における最善の戦略的判断だ」と強調した。

▽サウジへのF35売却、イスラエル運用機より性能劣る見込み=当局者<ロイター日本語版>2025年11月20日午後 2:32 GMT+9

Mike Stone

サウジへのF35売却、イスラエル運用機より性能劣る見込み=当局者

[ワシントン 19日  ロイター] – 米当局者や防衛専門家は19日、米国がサウジアラビアに売却を計画しているF35戦闘機について、中東におけるイスラエルの軍事的優位性を保証する米国法に従い、イスラエルが運用するF35より先進性の面で劣るものになるとの見方を示した。

当局者らによると、サウジに売却されるF35は高度な兵器システムや電子戦装備など、イスラエル保有機が持つ優れた機能を備えない見通しだ。

イスラエルは自国の兵器システムの統合やレーダー妨害機能の追加などF35の改修を認める異例の許可も得ている。イスラエル紙によると、同国空軍はそれでもサウジへの売却計画に反対し、中東の空域におけるイスラエルの優位性が損なわれると警告した。

サウジアラビアへの武器売却は通常、議会の承認が必要だ。ある当局者は、米議会におけるイスラエルの強い影響力が承認を妨げる可能性があると示唆した。